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アマゾンの2024年Q1決算を読み解く:コスト削減とAWSの急成長が鍵

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2024年第1四半期のアマゾンの決算では、コスト削減の取り組みとクラウド部門AWSの成長が

好調な業績を支えことが明らかにされました。特に、北米部門の営業利益は前年同期の5.6倍に

達し、海外部門も黒字を回復。また、AWS部門は前年同期比で17%の増収と84%の営業増益を

達成し、市場予想を上回る結果となりました。このブログではアマゾンのQ1決算のポイントを

詳しく解説します。

目次

コスト削減とAWSの躍進が業績を牽引

決算のポイント

決算のポイント
  • これまでのコスト削減が業績に寄与
  • 北米部門と海外部門に成果あり
  • クラウド部門のAWSは事業の売上高を開示して以来、最も高い水準へ
  • AWSとAIの相乗効果を狙う

決算概要

2024/1-3月期(Q1)2023/1-3月期(Q1)前年同期比
売上高143,313127,358+12.5%
営業利益15,3074,7743.2倍
当期利益10,4313,1723.3倍
EPS0.980.313.2倍
決算概要(※単位百万ドル EPSはドル)
  • 売上高-1,433.1億ドル(前年同期比+12.5%増)
  • 営業利益-153.1億ドル、営業利益率は10.7%(予想7.6%)
  • オンラインストア-546.7億ドル
  • サード・パーティ-346億ドル
  • AWS-250.4億ドル
  • 広告事業-118億ドル、プライム・ビデオの動画広告導入が新収益源
  • サブスクリプション-107億ドル
  • 実店舗-52億ドル

ダイジェスト

コスト削減とスピード配送

アマゾンは小売部門のコスト削減と収益性向上を目指し、数千人の従業員を解雇し、効率的な倉庫ネットワークの構築に邁進してきました。その効果により、迅速で便利な配送で顧客満足度をアップ。

第1四半期には全世界で20億個以上が当日または翌日に到着し、アマゾンはプライム会員に過去最速のスピードで配送。ロンドン、東京、トロントでは、4件中3件が当日または翌日に配達されたとの報告がありました。

*単位は百万ドル。パイチャートにカーソルを合わせると、各売上高がわかります。

北米と海外部門の成果

北米部門の営業利益は前年同期の5.6倍に拡大し、市場予想を上回りました。海外部門も赤字予想を覆し、2021年9月以来の黒字に回帰。両部門では、配送網の分割などのコスト削減が成果を上げています。

*単位は百万ドル。パイチャートにカーソルを合わせると、各売上高がわかります。

AWSの躍進と次の成長戦略

AWSはハイレベルな売上に

AWS部門は17%の増収と84%の営業増益を達成(前年同期比)し、市場予想を大きく上回りました。この増収率は前四半期の13%からさらに加速しており、インフラコストの効率的な管理が収益向上に寄与していると思われます。

*単位は百万ドル。グラフにカーソルを合わせると、各年の売上高と営業利益がわかります。

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AWSとAIの相乗効果

アマゾンはAI技術への大規模投資を続けており、特にAWSのAI関連サービスが顧客企業の近代化と効率化を推進しています。AI非関連の美術部門も成長しており、新たなITプロジェクトへのシフトが見られます。

顧客企業は近代化の取り組みを刷新、AWSのAI機能の魅力が相まって、AWSの成長を再び加速させています。AWS年ベースで売上高が1,000億ドル規模に達成しているとの発表もあり、AWSの第1四半期の利益は94億2000万ドル、営業利益率は37.6%にものぼり、クラウド事業の売上高を開示して以来、最も高い水準となっています。

アマゾンが手がける生成AIクロード(Claude)3をはじめ、AI戦線についてはこちらアマゾン2023年10-12月第4四半期決算レポート:売上と利益の成長加速!

トップのコメント

“今年は事業全体が好調なスタートを切ることができ、顧客体験の向上と業績の両方にそれが表れています。当社のストア事業は、品揃えの拡大、毎日低価格の提供、配送スピードの高速化(第1四半期にプライム会員向けの配送スピードで新たな記録を樹立)を続けながら、サービス提供コストを引き下げています。どの事業もまだ始まったばかりですが、今後さらにお客様の生活をより良く、より簡単にできることに引き続き期待しています。”

-アマゾン社長兼最高経営責任者(CEO)のアンディ・ジャッシー,

↑Financial results for its first quarter ended March 31, 2024より、DeepLで和訳。

株価の動き

コスト削減の効果とAWSの成長により、概ね順調に推移。また、2月に**NYダウの採用になったことも株価にはプラス材料。投資家はさらなるAWSとAIの相乗効果を期待しています。

*株価は各月末の終値。5/10はその日の終値です。単位ドル

**最新のNYダウ銘柄、30企業とアマゾンの入れ替えについてはこちら→ニューヨークダウ採用銘柄の最新情報、アマゾンへの入れ替えは26日

第2四半期(4-6月期)の展望と挑戦

第2四半期の売上予想は1,440億ドルから1,490億ドルで、市場の期待に若干届かないものの、前年同期比7-11%の増収が見込まれています。営業利益も100億ドル-140億ドルの会社計画となっています。

アマゾンは5月13日、フランス事業に12億ユーロ(約13億ドル)以上を投資し、3,000人以上の常用雇用を創出すると発表しました。アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)は生成AIの大きな商機を支えるため、

パリ地域圏のクラウドインフラを強化(オーベルニュ・ローヌ・アルプ地域圏では物流インフラを増強も)、AIの普及によるクラウドサービスの需要拡大にも備えています。

フランスはミストラルやプールサイドといった有望な新興企業を擁し、AIハブとなっており、メタやグーグルなどもAI研究センターを設立。また、フランス政府側も投資誘致イベント「チューズ・フランス」などで150億ユーロ(約162億ドル)相当の投資を見込んでおり、昨年の130億ユーロを上回ると発表しました。フランスはユーロ圏第2位の経済大国ですが、財政赤字や成長低迷に直面しており、イベントを通じて欧州のビジネスの中心地としての評価を高めることを目指しています。見込まれる150億ユーロの投資はテクノロジーやAI、金融など56のプロジェクトによるものと大統領府はしています。

まとめ

『地球上で最も顧客を重視する会社』を目指すアマゾンにとって、AWSの成功はまさにその証明で

もあります。そこにAIをどのように乗せて、発展させていくのか、誰しもが気になるところだと思い

ます。

まとめ
  • これまでのコスト削減が業績に寄与
  • 北米部門と海外部門に成果あり
  • クラウド部門のAWSは事業の売上高を開示して以来、最も高い水準へ
  • AWSとAIの相乗効果を狙う
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