今回のFOMCでは、0.25%(25bp)の利上げを2会合ぶりに決定。パウエル議長は9月以降の政策は、会合ごとにデータしだいで決まることを強調していますが、これまで以上に市場の注目は『これで利上げは打ち止めか?』に集まります。
目次
これまでのFOMC
据え置きの後の利上げ
FOMC開催日 | 幅 | 政策金利(*FFレートの目標誘導レンジ) |
2020.4~2022.1月 | 変更なし | 0.00~0.25% |
2022.3月【ゼロ金利政策解除】 1 | +0.25% | 0.25~0.50% |
5月 2 | +0.50% | 0.75~1.00% |
6月 3 | +0.75% | 1.50~1.75% |
7月 4 | +0.75% | 2.25~2.50% |
9月 5 | +0.75% | 3.00~3.25% |
11月 6 | +0.75% | 3.75~4.00% |
12月 7 | +0.5% | 4.25~4.50% |
2023.1月 8 | +0.25% | 4.50~4.75% |
3月 9 | +0.25% | 4.75~5.00% |
5月 10 | +0.25% | 5.00~5.25% |
6月 | 据え置き | 5.00-5.25% |
7月 | +0.25% | 5.25-5.50%←今回はここ。 |
利上げの効果
*各月の折れ線にカーソルを合わせると、数字(%)が出てきます。
CPIは消費者物価指数、**コアCPIは消費者物価指数からエネルギーと食品を除いた指数。またコアPCEデフレーターは、食品・エネルギーを除いた名目個人消費支出(PCE=Personal Consumption Expenditures)を実質個人消費支出で割ったもので、FRBが最も重要視している指標と言われ、この数値が2%になることをFRBは目標としています。
9月以降はデータしだい
- しっかりした雇用の伸び、低いままの失業率、インフレの高止まり→利上げに踏み切る
- 経済活動の拡大ペース判断を「緩やか」に→景気判断を上方へシフト
- 「引き締めの累積効果」「効果の時差」「経済・金融動向」を考慮するという利上げ余地を残す文言を継続
- パウエル議長はタカ派姿勢を維持?それでも6月のCPIを予想よりやや良好と評価
- データしだい→利上げも据え置きもあり得る
- ただ、利上げにはやや慎重?な印象
利上げを織り込みながら・・
結局、米国株式市場は年内の利上げの回数が減って行くことをボジティブにとらえ、上昇してきているように思えます。
*月末終値。チャートにカーソルを当てると、各月の値がわかります。
今後のFOMCと重要スケジュール
8月 | |
4日 | 7月の雇用統計 |
10日 | 7月の消費者物価指数(CPI) |
24日 〜26日 | *ジャクソンホール経済シンポジウム |
31日 | 7月の個人消費支出(PCE) |
9月 | |
1日 | 8月の雇用統計 |
13日 | 8月の消費者物価指数(CPI) |
19日〜20日 | FOMC |
下旬 | 8月の個人消費支出(PCE) |
10月31日〜11月1日 | FOMC |
12月12日〜13日 | FOMC |
*ジャクソンホール経済シンポジウム–カンザスシティ連銀主催。主要国中央銀行のトップも参加する会議。この会議でのFRB議長の講演等により、金融政策の変更・転換が示唆されるケースがこれまでもあり、恒例のマーケットイベントと認知されつつあります。
6月13-14日のFOMCは、予想どおりの政策金利の誘導目標を5.00-5.25%に据え置き。
昨年3月のゼロ金利政策解除から、連続10回累計5%にも及ぶ、FRBによる利上げは、いったん休止となりました。結局、今年4回目となるFOMC(公開市場委員会)後の株式市場は、…
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