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ダウの子犬。可愛い名前とは、裏腹に堅実でしたたかな長期の投資手法。『投資のヒント』最初の一歩は・・・

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米国株(アメ株)への投資をしようと思ったとき、どんな企業を選んだらいいのか、悩ましい問題です。株式投資の経験もないのに、いきなり、外国の株なんてと思うのも当然のことかもしれません。でも安心してください。日々の株価の動きに振り回されることなく、自分のペースで米国企業を選ぶ、考え方があります。それを、お伝えしていきます。

4つのアプローチの仕方をご紹介。それは、①配当から②先人の知恵に学ぶ③好きなもの、愛するものから④身のまわり、日々の出来事から。ゆっくりと『投資のヒント』として4回に分けて、一つずつ紹介していきます。

目次

配当に目を付ける

米国は、創業から200年以上経過した企業の数が日本に続いて、2番目に多いそうです。新興企業ばかりに目がいきそうですが、新しい国だけに伝統を重んじる気持ちはどの国よりも強いと思います。さらに上場というハードルをクリアして、連続増配など、株主に対して還元に積極的な優良企業が多くあります。

配当を継続している企業に投資する理由

  • 配当を出し続けることができるほど、業績が安定している
  • 人気とかブームに流されない、老舗企業が多い。
  • 地域密着、地元愛などから世界に広がった日本でも馴染みの企業が多い

ダウの犬『Beating The Dow』

ダウの犬をご存知でしょうか?英語では『Beating The Dow』のタイトルですので、直訳すると「ダウを打ち負かせ!」。その昔、ある時期、パフォーマンスがまったくよくなかった(儲からない)ダウ採用銘柄をある経済誌が『Dogs of the Dow( 負け犬銘柄)』といったことから、書籍の訳者が日本でのタイトルにアレンジしたものだそうです。

*『・・・英語圏では「Dog(犬)」という言葉には「価値のないもの」「さえないもの」という俗語的な意味合いがあるそうだ。』ー監訳者まえがきより

『ダウの犬投資法―プロにも株価指数にも勝つための「単純」戦略』-ウィザードブックシリーズ-マイケル・B・オヒギンズ、ジョン・タウンズ[訳]櫻井祐子[監修]鈴木一之↓ご参考

ここでは、その基準だけ、お話しましょう。

*NYダウを構成する30の企業の中から、

年末取引最終日の配当利回りが高い上位10銘柄に資金を均等配分して投資する。

見直しは年末に1回、同様の手法で銘柄選定を行います。

この方法では、米国を代表するNYダウ指数を構成する銘柄は優良銘柄が多いというのが前提です。

また、一般的に配当利回りの高い銘柄は株価水準が割安な傾向がある点からも、同戦略は、バリュー株投資の一つの方法となっています。さらに、派生した戦略として、

選定10銘柄の中から株価の安い5銘柄にしぼって投資を行う『ダウの子犬』があります。特に注目したい  『ダウの子犬』の投資手法です。

*ダウ・ジョーンズ工業株平均が正式名称。S&P Dow Jones Indicesが米国を代表する優良30銘柄を選出し、指数化したもの。1896年に12種平均株価として誕生し、現在では米国株式の動きをあらわす株価指数として知られ、日本では「NYダウ」とか「ダウ平均」、「ダウ工業株30種」などと呼ばれています。

ダウの子犬

株価が安くても、優良銘柄

NYダウを構成する30銘柄の株価の平均は大体、183ドル。意外に思えるかもしれませんが、株価の高い企業でも、ユナイテッドヘルスの500ドル台。(株価は昨年末を参考)その中から配当利回りが高くかつ、株価が低いもの5銘柄に厳選すると、以下のようになります。

企業名シンボル株価(’21/12.31)/ドル直近四半期配当/ドル配当利回り
ダウDOW56.720.74.94%
ベライゾンVZ51.960.644.93%
ウォルグリーンブーツアライアンスWBA52.160.483.67%
コカ・コーラKO59.210.442.97%
インテルINTC51.50.3652.83%
2022年ダウの子犬

※四半期の配当からそれを1年間として計算。ダウを例にすると0.7ドルの配当が出ていれば、それを4倍にして(0.7×4=2.8ドル)1年間の配当とします。それを株価を割って、100を掛けたものが年間の配当利回りです。

計算例

株価→56.72ドル 配当0.7ドル(×4回)→2.8ドル(年間)

配当利回り=2.8÷56.72×100=4.936…../ 株価が50ドルに値下がり=2.8÷50×100=5.6%

お気づきだと思いますが、株価が下がると配当利回りは高くなります。株価はそれぞれの購入した時期によって変わりますので、配当利回りは投資家、株主によって違いが出ることになります。5社へ1株ずつ投資しても、せいぜい全部で270ドル前後、このブログを書いているタイミングではさらに値下がりして211.56ドル。3万円前後で購入できます。成長株というより、堅実な優良企業中心になりますが、それでも長期投資を目指す、投資家としては、ぜひ覚えておきたい投資手法です。

2022年『ダウの子犬』企業ですが、8月末までの5社それぞれの動きは下記のチャートのようになっています。

次に、5社の株価に配当が出たときは、配当を足し各月末に合計し、昨年からの動きを見てみると、8月末までは▼16.85%の下落。(同期間の代表的な米国株指数であるNYダウ▼13.29%、S&P500▼17.02%、ナスダック▼24.47% の値下がり。)短期的には、5社という少ない数の集まりのため、この期間のインテルとウォルグリーンブーツの下落に足を引っ張られた格好です。

過去20年間では

過去20年間では「ダウの犬」では、本家のNYダウと大差は見られなかったパフォーマンス。昨今のハイテク成長株の波にうまく乗れなかったと言えますが、『ダウの子犬』は本家のNYダウを大きく上回る運用成果となっています。(データが入手出来ず、チャートが提示できません。)ダウの子犬に限らず、米国には、毎年定期的に、何年も配当を続けている老舗の優良企業が数多くあり、配当面からの検証を今後も続けていこうと思います。

40年以上にわたり増配を継続

日本でもお馴染みの企業が並びます。

企業名シンボル増配継続年数(年)株価(8月末,ドル)
*P&GPG64137.94
3MMMM63124.35
**J&JJNJ59161.34
コカ・コーラKO5961.71
ウォルマートWMT48132.55
マクドナルドMCD45252.28
ウォルグリーン・ブーツ・アライアンスWBA4535.06
NYダウに採用されている企業で増配継続年数40年以上

紹介企業のプロフィール

今回、このブログで紹介した企業の中には、近年NYダウの上昇を引っ張ってきたアップルやマイクロソフトは含まれていまん。それでも錚々たるメンバーです。それら企業の簡単なプロフィールです。ご参考にしてください。

ユナイテッドヘルス・
グループ
米国の高齢者を対象とした専門介護サービス等を提供する医療保険の大手。
ダウダウ・デュポンが3社に分社。そのうち素材化学事業が独立し、2019年にNYダウに採用。
ベライゾン・
コミュニケーションズ
大手通信事業者。データサービス、インターネットサービス等を行なっています。
ウォルグリーン・ブーツ・アライアンス2015年に、米国の最大手のウォルグリーンとヨーロッパ中心のアライアンス・ブーツが合併した世界最大のドラッグストアチェーン。
コカ・コーラ世界最大の清涼飲料水メーカー。日本では、ミネラル・ウォータ「い・ろ・は・す」等を展開。
インテル世界最大の半導体メーカー。パソコンの中央処理装置(CPU)では大きなシェア。
*プロクター・アンド・ギャンブル『P&G』といった方が分かりやすいでしょう。ファーブリーズ、パンパースのブランドが日本では親しまれています。
3M世界で初めてセロハンテープを開発した企業。ポストイットもスリーエムの商品。
**ジョンソン・エンド・ジョンソンバンドエイド(ガーゼ付き絆創膏)を世界で初めて開発。リステリンなど日本でも人気ブランドがあります。
ウォルマート小売売上高で世界最大クラスを誇る、スーパーマケット・チェーン。
マクドナルド日本においても、全国どこにでもある言わずと知れた、ファーストフード・チェーン。
NYダウ構成企業から

配当からの銘柄選択

短期的な鞘取り(さやとり)をいさめるためにも、長期的な成長と期待を求める王道の株式投資を求めるのであれば、配当に注目するのも一つの考え方だと思います。

まとめ

  • 低金利の時代、まず米国株式の配当に注目
  • 連続増配など株主還元に積極的な企業は市場からの評価も高く、優良企業の証(あかし)_
  • 安定した収益基盤や健全な財務体質に裏打ちされた長期におよぶ成長力に期待

※このブログは特定の企業への投資を推奨するものではありません。また、あくまでも過去のデータであり、将来の運用成果を保証するものではありません。

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