米国では、FOMCが日本では、日銀金融政策決定会合という米日中央銀行による、重要な金融政策を決める会議が開かれた、1週間。マーケットはどう、評価したのでしょうか?
今週のマーケット
指数の動き
指標 | 9/22 | 9/15 | 騰落率 |
NYダウ | 33,963.84 | 34,618.24 | ▼1.89% |
S&P500 | 4,320.06 | 4,450.32 | ▼2.93% |
ナスダック | 13,211.81 | 13,708.34 | ▼3.62% |
ドル/円 | 148.38 | 147.85 | |
米国10年国債利回り(%) | 4.44 | 4.33 |
- FOMCでは、予想通り政策金利の据え置きを決定。5.25-5.50%
- 原油高値、長期金利上昇
- FRBによる高金利政策の長期化を懸念するマーケット
FOMCは、予想通り据え置き
- 利上げは据え置き、政策金利は、5.25-5.50%
- 引き続き政策運営は、景気配慮より、インフレ退治を優先?
- 「今後のデータしだい」を強調のパウエル議長。年内の利上げを見送る可能性も。
- 来年の利下げ時期がいつごろになるかの言及を避ける
9/19-20に行われた、FOMC(公開市場委員会)では、予想どおりの利上げを見送りました。FOMCのメンバーによる政策金利の見通し(ドットチャート)によると年内に+0.25%利上げが示唆されていますが、年内の利上げを
見送る可能性もあるという見方もあり、意見が分かれるところです。パウエル議長の言うところの「今後のデータ次第」なのですが今回のFOMCをうけ、
「年内あと1回」「なし」に割れていて、来年は計0.5%の利下げの見方が優勢とする一部市場関係者がいました。
FOMC開催日 | 幅 | 政策金利(*FFレートの目標誘導レンジ) |
2020.4~2022.1月 | 変更なし | 0.00~0.25% |
2022.3月【ゼロ金利政策解除】 1 | +0.25% | 0.25~0.50% |
5月 2 | +0.50% | 0.75~1.00% |
6月 3 | +0.75% | 1.50~1.75% |
7月 4 | +0.75% | 2.25~2.50% |
9月 5 | +0.75% | 3.00~3.25% |
11月 6 | +0.75% | 3.75~4.00% |
12月 7 | +0.5% | 4.25~4.50% |
2023.1月 8 | +0.25% | 4.50~4.75% |
3月 9 | +0.25% | 4.75~5.00% |
5月 10 | +0.25% | 5.00~5.25% |
6月 | 据え置き | 5.00-5.25% |
7月 | +0.25% | 5.25-5.50% |
9月 | 据え置き | 5.25-5.50%←今回はここ。 |
10/31-11/1 | ||
12/12-13 |
FOMC後のマーケット
金利上昇、原油高と株安
- 10年国債の利回りは、いったん落ち着くも週末には、一時4.5%台までに上昇
- 原油は、瞬間1バレル93ドル台後半と、昨年11月以来の高値をつける
- 原油高と金利上昇が企業収益や消費の足を引っ張る可能性を懸念→株式市場の下落要因
また、米労働市場は依然引き締まっている、強い(直近1週間の新規失業保険申請件数は予想を下回る)との見方広がり、米国債券市場では、長期金利が上昇。
一時4.5%をつけ、2007年11月以来の高水準。株式市場では金利が上昇すると、相対的に割高感が意識されやすいハイテク株を中心に下落が進みました。
原油の今年に動き↓
*WTI原油先物各月末の終値。9/22はその日の終値。折れ線グラフにカーソルを合わせると、価格がわかります。
日銀のスタンスに変化は?
9/21-22日銀金融政策決定会合
9/9の報道により、早期マイナス金利の解除の思惑が広がりましたが、その思惑を抑えるような慎重な発言をしていた植田日銀総裁でした。こちらも「データ次第」と言うことなのでしょうが、「10月の展望レポートの物価見通し」を精査することをアピールしていました。インフレ退治が優先の米国と違い、日本の場合は、
デフレからの脱却→望ましいインフレに到達できるまでは、金融緩和を続ける→(長短金利操作付き量的・質的金融緩和を継続する)見直しとかその段階にはない
強い値上げが続いているものの、インフレ見通しの評価は従来通りで、「物価安定目標の実現が見通せる状況にない」と断言しました。
10/30-31 | |
12/18-19 |
コメント