10-12月期決算によると、メタは売上高と利益率で顕著な成長を遂げ、市場の予想を上回るパフォーマンスを発揮しました。
主にEコマース、消費財、オンラインゲーム関連の広告収入の増加と、効果的なコスト削減がこの成果を支えています。
この記事では今四半期決算のハイライトと、今後の財務見通しと今後の戦略について詳しく掘り下げていきます。
- 10-12月期第4四半期の決算の売上高は401億ドル、2023年の通期では1,350億ドル
- 主力の広告収入増とコスト削減戦略に効果
- メタファミリーの月間アクティブ人数は(MAU)39.8億人
- 初の四半期配当と500億ドル(約7兆3,200億円)の追加自社株買いを発表
- AIとメタバースの2つのビジョンに邁進。
AIとメタバースを発展させるという我々のビジョンは大きく前進した
売上高は401億ドル、営業利益は164億ドル
AIとメタバースをどのようにむすびつけるのか、凡人には空想の世界でしかありませんが、
ザッカーバーグCEOにはっきりと見えているようです。
“我々のコミュニティとビジネスが成長を続けており、良い四半期だった。AIとメタバースを発展させるという我々のビジョンは大きく前進した。”
” 私たちの長期的なビジョンには2つの大きな部分があり、AIに加えてもう1つはメタバースです。私たちは長い間、AIとメタバースの両方に多額の投資をしてきましたし、これからもそうしていくつもりです。”
“・・スマートグラスのように、あなたが見ているものを見ることができ、あなたが聞いているものを聞くことができるAIと摩擦なく対話することができる、新しいカテゴリーのコンピューティングデバイスを誰もが望むようになると思う。”
-創業者兼CEOのマーク・ザッカーバーグ『meta Fourth Quarter and Full Year 2023 Results』よりDeepLで翻訳
10-12月決算概要
2023/10-12月(Q4) | 2022/10-12月期(Q4) | 前年同期比 | |
売上高 | 40,111 | 32,165 | +24.7% |
営業利益 | 16,384 | 6,399 | 2.6倍 |
当期利益 | 14,017 | 4,652 | 3倍 |
EPS | 5.33 | 1.76 | 3倍 |
メタファミリーの月間アクティブ人数は(MAU)39.8億人
- 売上高は、第4四半期が前年同期比25%増の401億1,100万ドル
- 2023年通期が同 16%増の1,349億ドル。第4四半期および通年でそれぞれ22%および15%の増収。
- 効率化により、10-12月期の営業利益率は41%と改善
- 広告収入は387億ドル、リアリティラボは第4四半期にはじめて売上高10億ドルを突破。
- DAPは2023年12月平均で31.9億人(前年比8%増)。
- ファミリー月間アクティブ人口MAPは12月31日現在のMAPは39.8億人(前年比6%増)。
- FacebookデイリーアクティブユーザーDAUは12月平均で21.1億人(前年比6%増)。
- FB月間アクティブユーザー数MAUは 2023年12月31日現在のMAUは30.7億人(前年同月比3%増)。
- 当第4四半期、アプリ・ファミリー全体で配信された広告インプレッションは前年同期比21%増。
- 広告単価は前年同期比で2%上昇。
- 2023年通年では、広告インプレッションは前年比28%増加し、広告単価は前年比9%低下。
- 第4四半期63.2億ドル、通年200.3億ドルのA種普通株式を買い戻し。
- 12月31日現在、当社は309億3,000万ドルの自社株買戻し枠。
- メタ初となる四半期配当を開始、1株あたり0.50ドル。
- 500億ドル(およそ7兆3,200億円)自社株買戻し枠拡大も発表。
- フリー・キャッシュ・フローは第4四半期は115億ドル、通期は430億1,000万ドル。
- 長期債務-12月31日現在の長期債務は183億9,000万ドル。
- 従業員数-2023年12月31日現在の従業員数は67,317人で、前年同期比22%減少。
前期と比べてどのように変化したかは
メタの決算【7-9月期/Q3,2023】が示す、成長加速とコスト削減の恩恵。未来に向けての
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部門別売上高
2023年通年のファミリー・オブ・アプリの総収入は1,330億ドル、広告収入は1,319億ドル、それぞれ前年比
16%増。広告収入の前年比増加に最も貢献したのは、オンラインコマース、CPG、エンターテインメント・
メディア、ゲームの各業種。
*円グラフにカーソルを合わせると、売上高がわかります。単位百万ドル。
地域別売上高
オンライン・コマースとゲーム・バーティカルは、中国の広告主が他市場の人々にリーチする旺盛な需要から
恩恵を受け、2023年には中国を拠点とする広告主からの収入が、メタの収入全体の10%を占め、
全世界の総収入に5ポイント寄与したと、会社側からの報告がありました。
*円グラフにカーソルを合わせると、売上高がわかります。単位百万ドル。
株価の動き
株価は2023年に入り、一気に7月までに、2倍にジャンプ。その後は300ドル台で落ちついていましたが、
リストラ等の効果が決算発表等で確認されるにつれ、再び勢いをつけ上昇過程に入り、ビッグテック、マグニフィセント・セブンの中では、2024年に入ってもエヌビデアに次ぐパフォーマンスを見せています。3月には500ドル台に乗せています。
*株価はドル、各月末の終値(3/22も終値)チャートにカーソルを合わせると株価がわかります。
主な財務成績の概要と変動要因
- アクティブユーザー増加(日次月次)は、特にアジア太平洋地域と欧州におけるユーザーベースの拡大による。
- 広告インプレッションの増加は、利用者エンゲージメント向上と
- プラットフォームへの広告掲載数の増加に起因。
- 広告単価の年間減少は、市場の競争激化と広告主の支出意欲の変化による。
- 売上高増加は、広告収入の増加に支えられ、為替変動を考慮しない場合の成長率は更に向上。
- コストおよび費用の管理による利益率の改善。特に第4四半期におけるコストの削減は、
構造改革による費用削減の成果を反映。
今後の見通しと戦略
未来に向けての
- ユーザーエンゲージメントのさらなる向上とプラットフォームの成長を目指す。
- 広告プラットフォームの最適化と広告主への価値提供による広告収入の増加を追求。
- コスト管理と効率的な資本配分による事業の持続可能性の確保。
- 技術革新と新サービスの開発に投資し、長期的な成長基盤を構築。
- 株主価値の最大化を目指し、積極的な自社株買い戻しと効果的な財務戦略を継続。
- 事業環境や市場の変化に柔軟に対応し、競争優位性の維持と拡大を図る。
としています。
ザッカーバーグCEO
『今後の大きな目標は、最も人気があり、最も先進的なAI製品とサービスを構築することです。
私たちが成功すれば、私たちのサービスを利用するすべての人が、世界トップクラスのAIアシスタントを手に
することになります。すべてのクリエイターは、そのコミュニティと関わることができるAIを持つことになり、
すべてのビジネスは、その顧客と関わることができるAIを持つことになります』と
ザッカーバーグ氏は今決算の中で、今後のメタの目指す方向性について語っています。
まとめ
- 10-12月期第4四半期の決算の売上高は401億ドル、2023年の通期では1,350億ドル
- 主力の広告収入増とコスト削減戦略に効果
- メタファミリーの月間アクティブ人数は(MAU)39.8億人
- 初の四半期配当と500億ドル(約7兆3,200億円)の追加自社株買いを発表
- AIとメタバースの2つのビジョンに邁進。
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