早期利下げ期待についてのFRBの慎重姿勢をよそに、経済指標は米国経済の底堅さをものがたり、半導体関連を中心とする好決算を材料として米国株式市場は堅調に推移しています。S&P500は初の5,000ポイント台をつけています。
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目次
米国株動向【2/5-2/9】。S&P500連日の5,000ポイント乗せで最高値更新!
今週のポイント
今週のポイント
- フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)2週間ぶりに史上最高値を更新。
- S&P 500は、週末に史上最高値更新、初の5,000ポイントのせ
- ソフトバンク・グループが株を90%以上保有する、半導体設計英国企業アーム・ホールディングス(ARM、*ADR銘柄)が好決算で株価が大幅に上昇。
- マイクロソフトが株式時価総額の新記録、3兆1950億ドルを達成、名実ともにアップルを抜く
ADRとは「American Depositary Receipt」米国預託証券を指します。ADRは米国外の外国企業、あるいは米国企業の外国法人子会社などが発行する有価証券に対する所有権を示す、米ドル建て預かり証券のことです。ニューヨーク証券取引所に上場されているものもあり、通常の米国株式と同じように売買ができます。たとえば日本企業の株式を買いたい米国人投資家にとって、日本の株式を直接買い付けるには不便が多いですが、ADRの形態を取ることで簡単に取引ができます。米国の株式市場では、日本企業のADRだけでなく、中国企業やインド企業のADRも取引されており、日本国内の証券会社を通じてそれらを売買をすることもできます。
主要指標の動き
指標 | 2/9 | 2/2 | 騰落率 |
NYダウ | 38,671.69 | 38,654.42 | +0.04% |
S&P500 | 5,026.61 | 4,958.61 | +1.37% |
ナスダック | 15,990.66 | 15,628.95 | +2.31% |
ドル/円 | 149.28 | 148.36 | |
米国10年国債利回り(%) | 4.16 | 4.02 |
*Yahoo Finance等金融サイトより
1週間のトピックス
5日 MON
- NYダウは3営業日ぶりに反落。
- 早期利下げ観測の後退が相場を押し下げる原因に。
- FRBのパウエル議長は利下げに関して慎重な姿勢を示し、市場はより緩やかな利下げを予想。
- 1月の米サプライマネジメント協会(ISM)非製造業景況感指数は予想を上回る53.4を記録。
- 根強いインフレ懸念と米長期金利の上昇が株式市場の足かせに。
- ダウ平均の下げ幅は一時430ドル超に達したが、後に下げ幅を縮小。
- 決算で市場予想を下回る、マクドナルド(MCD)、スリーエム(MMM)、ウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンス(WBA)が下落。
- アップル(AAPL)とキャタピラー(CAT)は上昇。キャタピラー(CAT)は四半期決算で1株利益が市場予想を上回った。
- ナスダック総合株価指数も3営業日ぶりに反落。
- ナスダックでは、テスラ(TSLA)やメタプラットフォームズ(META)が下落した。
6日 TUE
- NYダウは反発し終了。
- 米国経済の軟着陸期待が市場を支える一方で、半導体関連株の売りが投資家心理に重荷に。
- 長期金利の一時的な低下が株式市場への買いを促す。
- ニューヨーク・コミュニティ・バンコープ(NYCB)がイエレン財務長官の商業用不動産に関する懸念表明後に急落。
- インフレ率が2%に持続的に戻る証拠がない中での政策金利の早期引き下げに対し、クリーブランド連銀のメスター総裁が警鐘。
- ナイキ(NKE)、ウォルト・ディズニー(DIS)、ダウ(DOW)、アップルが上昇。アムジェン(AMGN)とセールスフォース(CRM)が下落。
- テスラが上昇する一方で、エヌビディア(NVDA)やアドバンス・マイクロ・デバイス(AMD)が下落。半導体株は利益確定売りが先行。
- フィラデルフィア半導体株指数(SOx)は約1%の下落を記録。
7日 WED
- NYダウが続伸。米国経済のソフトランディングへの期待と企業業績の改善が理由と市場関係者。
- 1月の米雇用統計やサプライマネジメント協会(ISM)非製造業景況感指数が市場予想を上回る。米経済の強さを示すもので、米連邦準備理事会(FRB)による早期の利下げ予測が後退させるものの、経済の底堅さを好感。
- フォード・モーター(F)やウーバーテクノロジーズ(UBER)を含む企業の売上高が市場予想を上回る。
- 約70%の主要企業が市場予想を上回る一株利益を報告し、2024年には約10%の増益が見込む。
- S&P500種株価指数が一時4999に達し、5,000ポイントの大台に接近。
- マイクロソフト(MSFT)、ホーム・デポ(HD)、ユナイテッドヘルス・グループ(UNH)などの株が買われましたが、アムジェン(AMGN)は10~12月期の決算と利益見通しの発表後に下落。
- ナスダック総合株価指数も続伸、22年1月以来の高値。メタプラットフォームズ(META)やエヌビディア上昇。
今週のポイント
- フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)2週間ぶりに史上最高値を更新。
- ソフトバンクグループが株を90%以上保有する、半導体設計英国企業アーム・ホールディングス(ARM、*ADR銘柄)が好決算で株価が大幅に上昇。
- マイクロソフトが株式時価総額の新記録、3兆1950億ドルを達成、名実ともにアップルを抜く
- S&P 500は、週末に史上最高値更新、初の5,000ポイントのせへ
8 日 THU
- NYダウは3日連続で続伸。
- ディズニー(DIS)が四半期決算で市場予想を上回り、11%上昇してダウ平均を支える。
- S&P500種指数は一時5000台を突破し、2.85ポイント高の4997.91で終了し、過去最高値を記録。
- アーム・ホールディングス(ARM、半導体設計子会社)が四半期決算で市場予想を上回り、約48%上昇。(77.01ドル→113.89ドル)→90%以上の株を保有する、ソフトバンク・グループの株も9日、東京市場で大幅上昇。
- 新規失業保険申請件数は市場予想を下回り、米労働市場の強さを示唆。
- 米長期金利の上昇や地政学リスクの高まりが市場の積極的な買いを抑える要因と一部市場関係者。
- マクドナルド、IBM、セールスフォース(CRM)が買われ、ベライゾン・コミュニケーションズ、ボーイング、ビザが売られる。
9日 FRI
- 9日の米国株式市場:株価は高安まちまち。
- 決算報告の影響:ペプシコなどの銘柄が下落。
- テックと半導体株の上昇:AI分野の成長期待を背景に、エヌビディア、アプライド・マテリアルズ(AMAT)、アルファベット(GOOGL)、アマゾン・ドット・コム(AMZN)などが上昇。
- インフレ期待の軽減:12月の消費者物価指数(CPI)の下方修正が市場を支え、インフレ鎮静化の期待を高める。
- NYダウは4日ぶりの小幅な反落。
- S&P 500:0.57%上昇し、4日連続で上昇。一時、5030.06ポイントまで上昇し、史上最高値を更新。終値も5,026.61ポイントで、初めて5,000ポイントを超える。
- ナスダック総合:1.25%上昇し、過去最高終値に0.42%まで迫る4日連続の上昇。
- 週間概要:ダウはほぼ横ばい、S&P 500とナスダックはそれぞれ1.37%、2.31%上昇し、5週連続の上昇。直近15週間で14週の上昇を記録。
- S&P 500のセクター別パフォーマンス:上昇セクターIT、一般消費財、コミュニケーション、公益など8セクターが上昇。下落セクターエネルギー、生活必需品など3セクターが下落。
- 個別銘柄の動き:上昇銘柄:インテル(INTC)マイクロソフト、IBMがそれぞれ1%以上上昇。
- 下落銘柄:シェブロン(CVX)、ディズニー(DIS)、キャタピラー(CAT)、アムジェン(AMGN)下落。
- 半導体株の動き:アプライド・マテリアルズ、エヌビディアが大幅上昇。フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)2週間ぶりに史上最高値を更新。
S&P500過去最高値更新の背後に、マイクロソフトとアップルあり!
マイクロソフトが新たな金融の頂点に
2/9に、マイクロソフト(MSFT)は時価総額は驚異の3兆1,250億ドル(株価は420.55)に到達し、これまでの記録を塗り替える歴史的な記録達成。ダウ・ジョーンズ・マーケット・データによると、この数字は、アップル(AAPL)が7月(株価196.45ドル/7.31)に樹立した3兆900億ドルという壮大な記録さえも凌駕しています。
そのアップルは2兆9,160億ドルの時価総額で2月9日の金曜日の取引を締めくくりました。2つのビッグテック企業の驚愕な時価総額の背景には、技術の進化と市場の変動が織りなす複雑な物語があり、世界経済における彼ら、二大巨頭の役割を改めて強調しています。
週末マーケットのまとめ
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