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マイクロソフト、最新決算。クラウドの強さが業績に貢献。AIの新分野にも準備は万全!【1-3月期/Q3,2024】

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クラウドサービスの強力なパフォーマンスを背景に、売上高と利益の両面で顕著な成長を達成した

マイクロソフト。OpenAIへの出資の成果がはっきりと見え始めたことを投資家は評価していると

思われます。アップルを抜き、世界一の時価総額(3兆ドル超え)の位置をキープしています。

(2024年5月8日現在)

目次

クラウドの強さが第3四半期の業績に貢献

決算のポイント

決算のポイント
  • 売上高は619億ドル(前年同期比+17%)。うちプロダクトは171億ドル、サービス他が448億ドル
  • Azureおよびその他のクラウドサービスが業績に寄与
  • 主要3部門は堅調な伸び、全体的に強い利益成長。
  • 84億ドルの自社株買いおよび配当金を株主に還元。
  • 時価総額は3兆ドルを維持、何度目かの?アップルを抜き世界一。

マイクロソフトは、7月から翌年の6月までの1年間で決算を区切ります。7-9月、10-12月、1-3月、4-6月の四半期ごとにその間の決算をしめます。今回は、2023年の7月から2024年までの6月を1年とした決算のうち3番目、Q3、Third Quarter(第3四半期)となります。

ダイジェスト

2024/1-3月(Q3)2023/1-3月(Q3)前年同期比
売上高61,85852,857+17%
営業利益27,58122,352+23.4%
当期利益21,93918,299+20%
EPS2.942.45+20%
単位百万ドル EPSはドル
  • 売上高は619億ドル(前年同期比+17%)
    -プロダクトとサービスその他で分けると
    →Product 171億ドル(27.6%) Service and other448億ドル(72.4%)
  • 営業利益は276億ドル(同+23%)
  • 純利益は219億ドル(同+20%)
  • 1株当たり利益(EPS)は2.94ドル(同+20%)
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ビジネスハイライト

  • IC(Intelligent Cloud ):Azureおよびその他のクラウドサービス
    -売上高267億ドル(前年同期比+21%)。総合的クラウドサービスAzure(同+31%)が寄与。
  • PBP(Productivity and Business Processes):「Office 365」「LinkedIn」「Dynamics」を扱う部門
    -売上高は196億ドル(同+12%)Office 365 が牽引。LinkedInも10%増
  • MPC(More Personal Computing):Windows (OEM等も含む)、Xboxなどハードウェアなど扱う
    -売上高156億ド(同+17%)。Windows OEM等が大幅に伸びる

    *OEMOriginal Equipment Manufacturer→Windowsなどマイクロソフト社のソフトを搭載したPC等を製造するメーカー。

部門別パイチャート

*グラフにカーソルを当てると、各部門の売上高がわかります。単位百万ドル

トップのコメント


マイクロソフトのCopilotとCopilotスタックは、AIによる変革の新時代を組織化し、あらゆる役割と業界にわたってより優れたビジネス成果を促進しています。

-マイクロソフトの会長兼最高経営責任者(CEO)サティア・ナデラ(Satya Nadella)

マイクロソフト全体でクラウドサービスをとらえると(Microsoft Cloud)売上は351億ドル。以下のようなクラウドサービスがあります。

  1. Azure: クラウドコンピューティングプラットフォームで、仮想マシン、データストレージ、データベース、人工知能、分析、IoTなどのサービスを提供。
  2. Microsoft 365: メール、カレンダー、ファイル共有、ビデオ会議など、ビジネス向けの統合されたクラウドベースのサービス。
  3. Microsoft Dynamics 365: CRM(顧客関係管理)やERP(企業資源計画)など、ビジネス向けの統合されたアプリケーションプラットフォーム。
  4. Microsoft Azure DevOps: アプリケーションの開発、テスト、デプロイメント、監視を支援する統合ツールセット。
  5. Microsoft Power Platform: ビジネス向けのアプリケーションを容易に開発・管理するためのプラットフォームで、Power BI、Power Apps、Power Automate、Power Virtual Agentsなどのツールが含まれます。

強い利益成長と株主還元

クラウドサービスが牽引

今四半期では特に、クラウドセクターは顕著で、マイクロソフトクラウドから351億ドルの売上を上げ、前年比で23%増となりました。これはマイクロソフトがクラウドコンピューティング領域でのトップにいることの証明であり、引き続き同社のビジネス戦略の核となっています。

Azureの総合クラウドサービスは市場予想を上回る、前年同期比31%の増収を達成。AI関連の収益が7ポイント増加。Azure Open AI Serviceはフォーチュン500企業の65%以上に採用されており、コカ・コーラなどの業界リーダー企業との大口契約が進み、企業からのクラウド等の受注額も同29%増加したとマイクロソフトはしています。

イノベーションと強化

マイクロソフトは、毎四半期に数多くの新製品リリースや機能強化を行っていますが、これらの取り組みは、生産性の向上、セキュリティの強化、そしてクラウドとエッジコンピューティング全体で独自の価値を提供することを目的としています。

株主への還元

堅調な業績を背景に、マイクロソフトは四半期に株主に84億ドル自社株買いおよび配当金として還元しました。これは株主価値を提供することへの同社のコミットメントを示しています。

株価の動き

今年3月の420ドル台を境に利下げ観測の後退から、株価は市場全体の動きを先導する形で下落。しかし、次期以降も明るい見通しとなった第3四半期決算後は、クラウドサービスとAIのさらなる進展を期待し回復基調にあります。時価総額では今年に入りアップルとトップの座を争う、抜きつ抜かれつの状況でしたが、5月8日、現在唯一3兆ドル企業として君臨。84億ドルの自社株買いおよび配当金の株主還元も株価の支援材料になっていると思います。

*株価は各月末の終値です。5/8はその日の終値。チャートにカーソルを合わせると、株価(ドル)がわかります。

4-6月期の見通しと通期の営業利益率

次期Q4(4-6月)はOffice365の、企業向けがQ3実績よりも多少落ち込むも、Azure等は市場予想を上回る増収(+30-31%)見通し。また2024年6月期通期の営業利益率は改善見込み。次年度2025年6月期通期に関しては、クラウドやAI需要の高まり受け、設備投資を前年より増やす計画も営業利益率の低下を抑える自信を見せています。

まとめ

まとめ
  • 売上高は619億ドル(前年同期比+17%)。うちプロダクトは171億ドル、サービス他が448億ドル
  • Azureおよびその他のクラウドサービスが業績に寄与
  • 主要3部門は堅調な伸び、全体的に強い利益成長。
  • 84億ドルの自社株買いおよび配当金を株主に還元。
  • 時価総額は3兆ドルを維持、何度目かの?アップルを抜き世界一。

マイクロソフトのFY24 Q3決算は、成長だけでなく、急速に変化する技術革新に適応し続ける企業の姿を反映。強力なリーダーシップ、クラウドを通じた高品質なサービスそして将来に向けた明確なビジョンを持って、マイクロソフトは情報技術の分野でリーダーシップを維持するための良い位置にいると投資家は評価していると思います。

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