エヌビディアを中心とする、AIと半導体関連がリードする米国株式市場。さすがに高値警戒感と利益確定の売りが出やすい環境になっています。パウエル議長の議会証言では、利下げ開始の条件となる物価安定達成への確信が示され、また米景気の先行きに対しても、楽観的な見方をもっているとも取れる内容でした。
ポチップ
目次
エヌビディアがリードし、フィラデルフィア半導体株指数(SOX)は過去最高値
今週のポイント
今週のポイント
- パウエルFRB議長の議会証言は利下げ開始の条件となる物価安定達成への確信が示される。
- 米景気の先行きに対しても、楽観的な見方をもっているとも取れる内容
- アップルは欧州と中国で苦難!?
- 2月の雇用統計は賃金の伸びが鈍化し、労働市場の減速を示唆。
- フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数=PHLX Semiconductor Sector Index )は過去最高値更新
<フィラデルフィア半導体株指数>
半導体企業30社で構成される株価指数で、米国の証券取引所に上場しています。半導体業界の代表的な指数であり、日本の半導体関連株にも大きな影響を与えます。通称「SOX指数」「フィラデルフィア半導体株指数」「フィラデルフィア半導体指数」と呼ばれ、基準日は1993年12月1日。毎年9月に組入銘柄の見直しが行われ、時価総額加重平均型の株価指数としてNASDAQ OMX PHLX(旧フィラデルフィア証券取引所)が算出・公表しています。
主な構成企業ーアプライド・マテリアルズ(AMAT),アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD),インテル(INTC),エヌビディア(NVDA),TSMC(TSM),マイクロン・テクノロジー(MU)
主要指標の動き
主要指標 | 3/8 | 3/1 | 騰落率 |
NYダウ | 38,722.69 | 39,087.38 | ▼0.93% |
S&P500 | 5,123.69 | 5,137.08 | ▼0.26% |
ナスダック | 16,085.11 | 16,274.94 | ▼1.17% |
ドル/円 | 147.07 | 150.10 | |
米国10年国債利回り(%) | 4.08 | 4.18 |
トピックス
4日 MON
- NYダウ3営業日ぶりに反落し、97ドル55セント(0.24%)安の3万8989ドル83セントでこの日を終了。
- 主力株の利益確定売りが主導し、米経済の堅調な見通しにより下値では押し目買いも。
- *アップル(AAPL)に対する欧州委員会の制裁発表で、アップル株は2.5%安となり、市場全体の重しに。
- バンク・オブ・アメリカはS&P500の年末予想を引き上げ。(5,000P→5,400Pへ)
- ナスダックは3営業日ぶりに反落し、中国販売の不振を受けてテスラ(TSLA)が7%安。一方、半導体株は上昇。
*欧州委員会は、アップルに対してEU競争法違反で制裁金18億4000万ユーロ(約20億ドル)を科すと発表しました。アップルは、自社の音楽ストリーミングサービスでアップストア以外の支払い方法を妨害したとして判断されました。これに対し、アップルは決済手数料30%というポリシーも含めて競争法違反の申し立てが行われていると反論しています。アップルは不服申し立てを行い、決着まで数年かかる可能性があります。
5日 TUE
- アップルの下落やハイテク株を中心に売りが優勢で、ダウ平均は500ドル以上の下げ幅があった。
- パウエルFRB議長の議会証言を前に利下げに慎重な姿勢を不安視、株価への影響を懸念。
- ナスダック総合株価指数も大幅に続落し、前日比267.921ポイント(1.65%)の下落。
- 米ISM非製造業景況感指数が悪化し、市場予想も下回る。2月の米雇用統計の発表控え、経済指標の動向に注目。
- 調査会社のリーポート(年初から6週間で中国でのiPhone販売台数が前年比▼24% 減に)を受けアップルが下落。
- その他個別では、インテルとセールスフォース下落。小売りのターゲット(TGT)が5日発表の決算を受けて急伸し、同業のウォルマートが連れ高へ。
2月米ISM(サプライマネジメント協会 )非製造業(サービス業)景況感指数
- 52.6(市場予想53.0 前月5.34)
6日 WED
- NYダウ工業株30種平均は3営業日ぶりに反発。
- パウエルFRB議長の議会証言は市場の想定内。朝の2月のADP全米雇用リポートが市場予想を下回り、雇用の先行きに懸念があることも示唆。
- パウエル議長は、インフレに対する慎重な姿勢を示し、利下げについて慎重な姿勢を示す。
- 米地区連銀経済報告(ベージュブック)は、経済活動がわずかに拡大したと総括。物価上昇の勢いが緩和していることを報告。
- ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も3営業日ぶりに反発。
- サイバーセキュリティーのクラウドストライク・ホールディングス(CRWD)が11%高。前日に発表した四半期決算と見通しを受け、アナリストからの目標株価引き上げが相次ぐ。
- アナリストの目標株価引き下げがあったテスラは下落。
今週のポイント
- パウエルFRB議長の議会証言は利下げ開始の条件となる物価安定達成への確信が示される。
- 米景気の先行きに対しても、楽観的な見方をもっているとも取れる内容
- アップルは欧州と中国で苦難!?
- 2月の雇用統計は賃金の伸びが鈍化し、労働市場の減速を示唆。
7日 THU
- NYダウは続伸。半導体株が上昇、主要ハイテク株が強し。
- パウエルFRB議長は利下げ開始の条件となる物価の安定を達成への確信を示し、米景気の先行きに楽観的な見方。
- エヌビディア(NVDA)やマイクロン・テクノロジー(MU)等半導体関連株が買われる。
- フィラデルフィア半導体株指数(SOX)は過去最高値で終了。
- 8日の米雇用統計の発表を控え、慎重姿勢が強い市場。
- S&P500種株価指数、ナスダック総合株価指数も続伸。また半導体関連以外でも上昇。
- インテル上昇。ハイテク株全般に買い。
- アマゾン(AMZN)やマイクロソフト(MSFT)も高い。
- アメリカン・エキスプレス(AXP)やキャタピラ(CAT)ーも堅調。
8日 FRI
- エヌビディアが5.55%の急落、ハイテク株に利益確定売り拡大。
- NYダウは一時179ドル高まで上昇するも、終盤に反落し68.66ドル安で終了。
- S&P500とNASDAQ総合は取引時間中に史上最高値を更新するも、終値では3日ぶりの反落。
- 週間ではダウ平均が2週連続で安く、S&P500とNASDAQ総合も3週ぶりに反落。
- 2月の雇用統計はNFPが予想を上回るものの、失業率が悪化し、平均賃金も予想を下回る結果。
- 米10年債利回りは雇用統計の影響で前日比0.018ポイント低下し、4.07%に。
2月の雇用統計
- 非農業部門雇用者数(NFP)-前月比+27.5万人増加(予想 20万人 1月22.9万人に下方修正)
- 過去2カ月の雇用増加数が合計16.7万人修正。
- 失業率-3.9%(予想3.7% 前月3.7%)約2年ぶりの水準上昇。
- 賃金の伸びも鈍化し、労働市場の減速が示唆された。
- 賃金の伸びが鈍化しており、FRBは雇用統計に満足しているのではと一部アナリスト。
- 雇用統計の内容は弱く、FRBは労働市場のリバランスが進行し、経済のソフトランディングと利下げ開始への扉が開かれていると指摘する市場関係者。
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週末の市場
史上最高値を更新!今週のS&P500とナスダック総合指数の驚異的な飛躍! 米国株価動向【2/26-3/1】
今週は、S&P500が初めて5,100ポイントの大台を超え、ナスダックも2年3ヶ月ぶりに取引時間中の史上最高値を更新。AIの巨人エヌビディア(NVDA)を筆頭に半導体株が強い…
ニューヨークダウ採用銘柄の最新情報、アマゾンへの入れ替えは26日。
20日、S&P500ダウ・ジョーンズ・インデックスは、NYダウ(ダウ・ジョーンズ工業株30種平均 )の銘柄の入れ替えを発表しています。ウォルグリーン・ブーツ・アライアン…
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