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 アップル、第4四半期決算から読み解く、新たな挑戦。カーボンニュートラルへの本気度【7-9月期/Q4,2023】

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アップルは2020年以降、企業としてカーボンニュートラルを達成していますが、2030年まではアップルのグローバルサプライチェーンをカーボンニュートラルにする取り組みを続けています。アップルの初のカーボンニュートラルなApple Watchの販売が今期から開始されます。

目次

iPhone15とアップルウォッチでホリデーシーズンに万全の備え

決算のポイント

決算のポイント
  • 売上高895億ドルは、為替の影響を除けば増収。
  • iPhoneは7-9月期としては過去最高の売上、サービス事業は過去最高を更新。
  • iPhone15シリーズは上々の滑り出し。初のカーボンニュートラルなApple Watchの発売で、公約達成に向け邁進

決算概要

2023/7-9月(Q4)2022/7-9月(Q4)前年同期比
売上高89,49890,146 -0.7%
営業利益26,96924,894+8.3%
当期利益22,95620,721+10.8%
EPS 1.46 1.29**+13.2%
単位百万ドル EPSはドル
  • 売上高は895億ドル、4四半期連続の前年同期比*減収も、為替の影響を除けば増収。国別ではインドが過去最高の売上高を記録
  • フランス、カナダ、ブラジル、インでネシア過去最高のQ4売上。大中華圏も為替の影響を除けば増収。
  • iPhoneの売上は438億ドル前年同期比で3%増加し、Q3の減収から改善して過去最高のQ4売上を記録。中国本土でもQ4として過去最高の売上を達成。
  • Macの売上は76億ドル前年同期比で34%減少し、市場予想を下回る。PC市場の不振と前年のサプライチェーン回復期の反動減が原因。
  • サービス部門は前年同期比16%増収、Q3の増収率を上回り市場予想を超え。米州、欧州、アジアの売上が過去最高を記録し、大中華圏もQ4として過去最高の売上を達成。
  • 次期Q1(10-12月)については、前年同期に比べて営業日数が1週間多いものの、売上は前年並み。iPhoneは増収を見込み。
  • 粗利益率は「45-46%」を計画しており、Q4実績からの改善が見込まれる。

地域別売上

円グラフにカーソルを合わせると、地域別の売上金額がわかります。単位は百万ドル。

*国別は概要参照↑

製品別売上

*円グラフにカーソルを合わせると、各製品の売上金額がわかります。単位は百万ドル。

9月に発売となった、iPhone15シリーズ。初動の段階では、前の14シリーズに比べ、予約が10%~12%増加、また新しいアップルウォッチなど、10-12月期のブラックフライデーからクリスマス商戦に向けてのラインナップに抜かりはないようです。

株価の動き

決算のポイント
  • 売上高895億ドルは、為替の影響を除けば増収。
  • iPhoneは7-9月期としては過去最高の売上、サービス事業は過去最高を更新。
  • iPhone15シリーズは上々の滑り出し。初のカーボンニュートラルなApple Watchの発売で、公約達成に向け邁進

トップのコメント

『本日、AppleはiPhoneで7-9月期としては過去最高の売上高を記録し、サービス事業の売上でも過去最高を達成したことを報告できることを嬉しく思います。iPhone 15のラインナップやApple初のカーボンニュートラルなApple Watchモデルを含め、今年はこれまでで最も強力なラインナップでホリデーシーズンを迎えることになります。新しいApple Watchは、2030年までにすべてのApple製品をカーボンニュートラルにするAppleの取り組みにとっても大きな一歩となります』

-ティム・クックCEO

『Appleのエコシステムの強さと類いまれなカスタマーロイヤルティのおかげで、アクティブデバイスのインストールベースがすべての製品と地域セグメントにおいて再び過去最高を記録しました。7-9月期に、当社の業績は**2桁のEPS成長率を達成、長期的な成長計画への投資を継続しながら、250億ドル近くを株主に還元しました』

-ルカ・マエストリCFO

*普通株式1株につき0.24ドルの現金配当をAppleの取締役会は決めています。

Appleは2030年までに全製品とサプライチェーンをカーボンニュートラルにする目標を掲げています。これには、再生材料の使用拡大、エネルギー効率の向上、100%再生可能エネルギーへの移行、革新的な工程と材料の開発、二酸化炭素の除去プロジェクトへの投資が含まれます。サプライヤーのクリーンエネルギー利用拡大やコミュニティ支援プログラムを通じて、環境負荷の低減を進めています。

カーボンニュートラルとは

国内外で多発する様々な気象災害。温暖化と気候変動の関係を100%と証明するのは難しいですが、世界はその対策に大きく舵を取っています。2015年にパリ協定の採択によって、

世界共通の目標として世界的な平均気温上昇を工業化以前(1850~1900年)に比べて2℃より十分低く保つとともに、1.5℃に抑える努力を追求すること(2℃目標)。今世紀後半に温室効果ガスの人為的な発生源による排出量と吸収源による除去量との間の均衡を達成する。

この実現に向けて世界が取り組みを進めており、120以上の国と地域が『2050年カーボンニュートラル』という目標を掲げています。日本においても、2020年10月政府は2050年までに温室効果ガスの排出をゼロにする、カーボンンニュートラルを目指すことを宣言しました。『排出を全体としてゼロ』というのは、二酸化炭素をはじめとする温室効果ガスの「排出量」から植林、森林管理などによる「吸収量」を差し引いて合計を実質ゼロにすることを意味します。

アップルのカーボンニュートラルについてはこちら↓

アップルの環境に向けての取り組み(Apple 2030)

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