夏季休暇を取る市場参加者も多い1週間でした。
- くすぶる、金融引き締め長期化への不安
- 金利上昇、米10年国債利回り4.3%台に
- 経済指標の悪化から景気減速が表面化、また不動産企業の経営問題が再燃した中国
主要指標の動き
ダウは週間で780ドル安
指標 | 8月18日 | 8月11日 | 騰落率 |
NYダウ | 34,500.66 | 35,281.40 | ▼2.2% |
S&P500 | 4,369.71 | 4,464.05 | ▼2.1% |
ナスダック | 13,290.78 | 13,644.85 | ▼2.6% |
ドル/円 | 145.39 | 144.96 | |
米国10年国債利回り(%) | 4.25 | 4.15 |
『良いニュースが悪いニュースとして受け取られる』
と市場関係者。急激なインフレを抑えこむために、昨年来よりFRB(米連邦準備理事会)は連続の利上げ、据え置き、再開へと道筋を示しましたが、市場の最大関心事は、いつその利上げが終了するかになります。
そうすると、良い経済指標とか明るい?ニュースが出ても、経済が強く逆にインフレへの警戒感から利上げをやめず、継続させることにつながると、まさに良いニュースが悪いニュースになってしまうことを意味します。昨年から続く、大きなテーマです。
1週間の出来事
14 日.MON
米国の財政悪化に伴う国債の増発→長期金利が高止まりする可能性?→金利上昇で株式の相対的な割高感を意識。
15日.TUE
中国の7月の工業生産残高等の経済指標が軒並み市場予想下回る。
中国景気悪化→中国の原油需要が伸び悩むとの観測→石油株が下落
格付け会社フィッチ・レーティングが大手米国銀行を含む、70行以上を格下げする可能性がある←銀行経営環境の厳しさが改めて意識→ JPモルガンなど金融株が売られていました。
「インフレは依然として高水準との認識を示し、(利上げは)まだ終わったとは言えない」ミネアポリス連銀総裁→金融引き締めの長期化観測が・・・。
16日.WED
FOMC議事録(7/25-26分)『引き続きさらなる金融引き締めが必要になるインフレの上振れリスクが大きいとほとんどの参加者が見ていた』タカ派寄りの内容を再認識。/金融株への売り継続。米国長期金利の先高観が強まる中、高PER(株価収益率)のハイテク株の相対的な割高感が意識され、全般的に下落。
17日.THU
週間の新規失業保険申請指数は23.9万件。(市場予想24万件)労働需給の引き締まりが続き、FRBが政策金利を長期にわたって高く維持するのでは・・・
18日.FRI
経営再建中の中国不動産大手、中国恒大集団が17日、ニューヨークで連邦破産法第15条の適用を申請。このところの中国の経済指標が総じて低調ななか、不動産企業の経営問題が再燃し、投資家心理を冷しました。
ダウ平均は週間で780ドル安で、週間の下げ幅としては3月6日〜10日(1,481ドル)以来の大きさでした。
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