どの企業を選ぶか、全体を買ってしまうか?
2014年のはじめ、日本取引所グループ
(JPX)は、新しい投資指標として、東
証(東京証券取引所)と日本経済新聞社
との共同によって独自の手法により開発
した「JPX日経インデックス400」の株価
指数をスタートさせました。東証第一部、
第二部、マザーズ、JASDAQの上場企業
から原則400銘柄を選定し算出されるのが
「JPX日経インデックス400」です。400の
企業が採用されるプロセスは、まず企業の
健全性、流動性の観点から1,000銘柄に絞
り込まれて上で、さらにROE(自己資本利
益率)、営業利益、時価総額などを厳しい
基準をクリアした、企業が最終的に「JPX
日経インデックス400」として採用。
「投資者にとって投資魅力の高い会社」で
構成される新しい株価指数の開発を通じ、
日本企業の魅力を内外の投資にアピールす
るとともに持続的な企業価値の向上を促し
株式市場の活性化を図ることを目的とした
のが「JPX日経インデックス400」と言え
ます。特に、注目をしたいのが、ROE
(自己資本利益率)です。
ROEはReturn on Equityの略で、
投下した資本に対し、企業がどれだけ利益
をあげられるのかを示した指標で、企業の
収益力を判断する財務指標のひとつとされ
海外投資家が重視する指標であるといわれ
ています。ようするにROEは、どれだ
けその企業に「稼ぐ力」があるかというこ
とを示すものです。
ROEの数値が高いほど、
その企業には稼ぐ力をもっていて、株価上
昇の裏付けとなる要因があると判断されま
す。「JPX日経インデックス400」は、
このROEに重点をおいてつくられた、
投資家、株主にむけた指数といえるでしょ
う。さらに、毎年8月に企業(銘柄)の入
れ替えをおこうなうことで、その信頼性を
保っています。企業側からすると、400に
採用される、つまり投資家に支持される
ような、企業努力をすることが、目標
となり、JPX日経インデックス400が
ひとつのステイタスになりつつあります。
株価を上昇させる、努力をしている企業
が集まる400の企業に注目しその中から、
投資企業を選ぶことは賢い選択ですし、
大きな年金資金や日銀が、「JPX日経
インデックス400」に連動するETFや
インデックスファンドに資金を向けて
いるように、指数全体を買ってしまう
方法もあります。
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