日米株式市場とも、節目を回復
米国中間選挙の結果を受けた、7日のニューヨークダウは、約1ヵ月ぶりに、節目となる、26,000ドル台を回復。想定内であった、選挙結果への安心感、さらには、インフラ投資に対する期待から建設機械関連の株が買われていました。そして、8日の東京市場、日経平均株価、こちらも節目の22,500円を午前中の取引で達成、反発しています。(大引けは、22,486円)
「ねじれ議会」から、起こることは、どちらの可能性もあり。◆◇
◆下院多数の民主党が、ロシア疑惑?などトランプ大統領のスキャンダルに対し、追求を強める
◇トランプ大統領弾劾(だんがい)は下院の単独過半数で「訴追」可能ですが、「裁判」をおこなう上院では、弾劾決定をするには、出席議員の3分の2多数の賛成が必要なため、現実的には不可能。
◆中間層への減税など、民主党の反対で法案が通りにくい
◇インフラ投資への期待(民主党議員からも一定の支持が取れる)
◆議会の承認が不要な「通商政策」でトランプ大統領が中国をはじめ、相手国に対し、一段と強硬姿勢になる
◇交渉を通して、「通商政策」での実績づくりをしようと、トランプ政権が現実的な動きをとる
と見方も分かれ、外部要因次第では、どちらかに大きく傾く可能性を残しています。
中間選挙を終えた米国では、いよいよ2020年の大統領選挙が、政治スケジュールにのぼってきます。トランプ大統領に2期目はあるのか、民主党からは、誰がでるのかと話題はつきませんが、共和党、民主党とも中間選挙以上に、スキャンダルや政策面での激しい攻防が予想されます。
共和党、トランプ政権にとっては、低金利のもと、好調な企業業績に支えられた株高、一人勝ちとも言える、米国経済の追い風に政権運営に邁進できた、幸運もあったことを忘れてならないし、2期目目指すためには、経済の成長と株価の上昇が継続できるような政策を意識せざるを得ないでしょう。一方、
政権奪取をしたい民主党は(下院の過半数をとったものの)トランプ批判キャンペーンを(大手メディアを巻き込み)展開したわりには、票がおもったようには伸びませんでした。安定的雇用と「アメリカンファースト」を共和党に求める米国民が多いという事実に対し、大統領選挙勝利するには、スキャンダルではなく、現実的な政策を国民に伝えられる候補者を選ばなければならないという、難しい課題を抱えています。
2019年、大統領選挙前年の株価は?アノマリーでは・・・
過去60年間(1957年以降、前回2016年選挙まで)の大統領任期4年ごとの周期でみた場合、米国株式(S&P500)の騰落率が、
中間選挙前年→+6.8%
中間選挙年→+3.1%
大統領選挙前年→+15.4%
大統領選挙年→+6.7%
という、*アノマリーもあり、2020年の大統領選挙に当てはめると、2018年の今年が、中間選挙の年(最も低いリターン)で来年2019年が大統領選挙前年(最も高いリターン)ということになります。
*投資の世界では、アノマリーは、「理論では説明できない」 現象のことをさします。理由は、よくわかりませんが、「この時期に買えば儲かる」といった経験則になります。 例として、米国市場では「1月に株価があがりやすい」とか、 東京株式市場の「4月効果」 (4月に株価があがる傾向が強い)などが あります。アノマリーを「季節的要因」という人もいます。今回が、アノマリー(大統領選挙をにらんだ、景気、株価対策を行うため?)どおりになるかどうかは、わかりませんが、ポジティブなデータとして知っておくのも良いと思います。
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