中間選挙に一喜一憂
まずは、今日のマーケットのおさらいから。東京市場は、米国中間選挙動向に一喜一憂の状況でした。午前中は、下院で共和党優勢との見方が出て、日経平均株価は一時、300円近く上昇。ドル円でも、113円80銭台まで、ドル高円安がすすみました。しかし、午後からは民主党が巻き返し、「下院では民主党が過半数の確保が固い」ことが伝わると上昇幅を縮め、さらに「上院共和党、下院民主党」がそれぞれ勝利をおさめると、日経平均は61円下落して、本日の取引を終えています。
選挙直前の共和党のラストスパートに期待がかかっていただけに、失望売りも出ていたようですが、一方で、「想定内の選挙結果。むしろ、中間選挙という今年最大の政治イベントを終え、不透明材料が払拭された」と前向きにとらえる、市場関係者も少なからずいました。
ねじれ議会の行方は?
選挙結果を受け、米国が「ねじれ議会」になってしまうことでの懸念材料は、
・ロシア・ゲート?のようなトランプ大統領のスキャンダルに目がむく
・議案決定の上で、民主党がどれを優先するかの、議論の決定権をもつため、トランプ大統領の提案する、中間層向けの減税政策等が後回しにされてしまう。
逆に、プラス材料は、
・減税による、財政悪化懸念が遠のくことで、米国長期金利の低下が期待できる
また、「オバマ政権の8年間うち、6年間は民主党が両院を制することはなかったことが、示すように、状況はそのときと同じと考えると、やはり、想定の範囲であり、大きなマイナス材料にはならないと見るべき」と指摘する、アナリストがいました。
くすぶる、米中貿易摩擦
今回の選挙結果が、米国、そして日本の株式市場にどのような影響を与えるかは、今しばらく様子をみなければなりませんが、中国への強硬姿勢は民主・共和党両党とも変わらないスタンスになっている米国にとって、貿易摩擦の落とし所がこれからも、大きな課題のような気がします。
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