一連のツィッター買収劇は、当初の予定どおりに決着したことになりましたが、テスラの株主や投資家にとっては、冷や汗ものの!?、1年だったのではないでしょうか?
目次
過去最高の四半期売上記録を更新
決算概要
- 売上は、243.2億ドルで予想を上回る(1年前から70億ドル以上増加)
- 第3四半期(7-9月期)に比べても、20億ドル以上売り上げを伸ばす
- 値下げで、売上増、かつ粗利率維持
2022/10-12月期(Q4) | 2021/10-12月期(Q4) | 前年同期比 | |
売上高 | 24,318 | 17,719 | +37.2% |
営業利益 | 3,901 | 2,613 | +49.3% |
当期利益 | 3,687 | 2,321 | +58.9% |
EPS | 1.19 | 0.85 | +40% |
※単位百万ドル、グラフカーソルをあてると金額がわかります。↑
※グラフにカーソルをあてると、台数がわかります。↑
値下げできる理由とは・・
“最近の値下げで需要がかなり高まり「1月はこれまでのところ、当社の歴史上、最も好調な受注を記録している。」・・・テスラは、ASP(平均販売価格)の下落にもかかわらずマージンを維持できることを、
「低コストモデル、地域密着型の効率的な工場の建設、車両コストの削減、営業レバレッジ」の活用により、長年にわたって実証してきた。“
-イーロン・マスクCEO
ツィッター騒動は決着
ツィッター買収までの経緯
- 4/4ーマスク氏ツイッター株を9%保有していることがわかる。「言論の自由は民主主義には欠かせない。ツイッターはその原則を守っていると思うか?」マスク氏ツィート
- 4/26ーツイッター社と買収合意(買収価格54.2ドルに設定 約総額5.6兆円-当時)
- 5/13 ーマスク氏買収を保留するとツィート「ツイッター社が5%以下としているスパムアカウントの比率は、大幅に乖離している。こちらの調査では20%ほどだ」平行線が続く
- 6/7 ーマスク氏、買収契約を破棄すると通告する
- 6/12ーツイッター社→買収撤回のマスク氏を提訴、買収実行を要求
- 7/8ー買収する合意を撤回→裁判所は10月に審理
- 8/5ーマスク氏、テスラ株をおよそ792万株売却(日本円で約9,300億円相当)?
- 10/3ーマスク氏は、ツイッター側に書簡を送り、デラウェア州の裁判所が訴訟手続きを停止するなら当初合意した条件で買収を進める意向を提示。マスク氏が法廷闘争を放棄した理由は不明。
- ツィッター社はマスク氏の書簡を受け取ったことを認め、当初合意した条件での買収完了を求める姿勢を改めて示した。ただ、マスク氏の提案を受け入れたのかどうかは明らかにしなかった。
- 10/27ーマスク氏による、ツイッター買収を発効。株式は、54.2ドルの現金と交換。
- 11/8ーツィッター社、上場廃止。
テスラの株式時価総額は、ほぼ半減!?
※チャートにカーソウルをあわせると株価がわかります。3月は27日の終値。他はいずれも、月末終値。
ツィッター買収のため、マスク氏は、昨年4月と8月そして、買収手続き完了後の10月にテスラ株を売却しています。買収する方針を明らかにした4月以降、テスラの株式時価総額は半分近くまでに減り、マスク氏の純資産は700億ドル(およそ9.1兆円)目減りしたと言われています。世界一の富豪でなければできない、荒技です。
今後の計画
テスラ社は直近の四半期に納品が未達にもかかわらず、CAGR(年平均成長率)50%という長期納品目標を維持。また、サイバートラック(Cybertruck)が今年後半に生産を開始する予定であること、次世代プラットフォームが開発中であることを明らかにし、3/1の投資家デーに発表される予定でしたが、具体的には何も出ず、期待を裏切る結果となりました。ただ、マスク氏は「サイバートラックの生産は今夏に開始され、量産は2024年になる」としています。
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