先週までの決算発表では、「やっぱり・・」に加えて、「思っていたよりは悪くない」との雰囲気もぼちぼち。まずは、19日に発表された、何かと話題の多いテスラの2022年第3四半期(7-9月期Q3)サッとまとめました。
目次
サクッとまとめると
- 売上高は、伸びるも市場予想には届かず。(前年同期比+56%、214億←予想221億ドル)
- 生産台数は前年同期比54%増も、納入台数は42%増にとどまる
- ドル高、材料コストの上昇、物流問題と部品不足による納期遅れの不安を新工場の稼働等で払拭できるかが鍵
業績の概要
2022/7-9月期(Q3) | 2021/7-9月期(Q3) | 前年同期比 | |
売上高 | 21,454 | 13,757 | +56% |
営業利益 | 3,688 | 2,004 | +84% |
当期利益 | 3,292 | 1,618 | 2倍 |
EPS | 1.05 | 0.62 | +69.4% |
*自動車販売には、排出権取引(regulatory credits)+自動車リースが含まれます。→円グラフの青色
*円グラフにカーソルをあてると、それぞれの部門の金額がわかります。(単位百万ドル)
納車台数の推移
*グラフにカーソルをあてると、それぞれの車種の台数がわかります。
*大衆向けの電気SUVが「モデルY」、セダン型EVは「モデル3」。高級セダン型EVの「モデルS」、電気SUVが「モデルX」になります。
株価の動き
決算発表翌日の株価は大きく値下がり。市場予想に届かなかったことと、急激に進んだドル高による経済への不安が影響したのではと市場関係者。
これまでの、ツィッター買収は・・・
裁判所を巻き込み、二転三転するマスク氏とツィーターとの買収交渉ですが、お互いの不信感はかなり強いようです。テスラのイーロン・マスク氏は今年4月、ツイッター買収でいったん合意していましたが、その後合意を破棄。合意通りの買収を求めるツイッターとの間で法廷闘争となり、デラウェア州の裁判所では10月17日から審理が行われる予定でした。
マスク氏によるツィッター買収の経緯
- 4/4ーマスク氏ツイッター株を9%保有していることがわかる。「言論の自由は民主主義には欠かせない。ツイッターはその原則を守っていると思うか?」マスク氏ツィート
- 4/26ーツイッター社と買収合意(買収価格54.2ドルに設定 約総額5.6兆円-当時)
- 5/13 ーマスク氏買収を保留するとツィート「ツイッター社が5%以下としているスパムアカウントの比率は、大幅に乖離している。こちらの調査では20%ほどだ」平行線が続く
- 6/7 ーマスク氏、買収契約を破棄すると通告する
- 6/12ーツイッター社→買収撤回のマスク氏を提訴、買収実行を要求
- 7/8ー買収する合意を撤回→裁判所は10月に審理
- 8/5ーマスク氏、テスラ株をおよそ792万株売却(日本円で約9,300億円相当)?
10月に入ってからの動き
- マスク氏は10月3日、ツイッター側に書簡を送り、デラウェア州の裁判所が訴訟手続きを停止するなら当初合意した条件で買収を進める意向を提示。マスク氏が法廷闘争を放棄した理由は不明。
- ツィッター社はマスク氏の書簡を受け取ったことを認め、当初合意した条件での買収完了を求める姿勢を改めて示した。ただ、マスク氏の提案を受け入れたのかどうかは明らかにしなかった。
17日に行われる予定だった買収についての訴訟審理でしたが、上記のマスク氏の意向により延期の状態です。ツィッター社は再提示の内容を精査中のようですが、何か裏があるのではないかとマスク氏が疑われても仕方がないかもしれません。
マスク氏も買収の資金調達に苦労しているとの情報もあり、期限である28日までに進展がない可能性が指摘されています。←今このあたり。
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