10月末からの強い株式市場が続いていますが「途方もない利上げによって、インフレは落ち着きさらに、景気もしっかりしている」とマーケットはポジティブに見ていると思います。
11/27-12/1のマーケット
指標の動き
指標 | 12/1 | 11/24 | 騰落率 |
NYダウ | 36,245.50 | 35,390.15 | +2.42% |
S&P500 | 4,594.63 | 4,559.34 | +0.77% |
ナスダック | 14,305.03 | 14,250.86 | +0.38% |
ドル/円 | 146.805 | 149.45 | |
米国10年国債利回り(%) | 4.20 | 4.47 |
1週間のポイント
- 「ブラックフライデー」で消費の底堅さを確認
- インフレは落ち着き、利上げサイクル終了をマーケットは確信!?
- NYダウとS&P500は年初来の高値を更新
27日 MON
週明けの米国株式市場、主要株価3指数は前の週の週末に比べ、小幅安で始まりました。NYダウは大きく上昇し8月につけた年初来の高値(35,630ドル)に接近後、利益確定の売りに押される形。
ただ、下値は堅く、その理由としては24日の「ブラックフライデー」でネット通販の販売額が過去最高となり、消費の底堅さが確認されたことがあげられていました。
28日 TUE
FRBの理事から、「・・現在の金融政策が適切な状態にあるとの確信を深めつつある」「インフレ率が一段と低下すれば利下げを始められる」この発言を受け、長期金利は4.3%台前半と2ヶ月ぶりの低水準に。
一方で、他の理事からは今後の物価動向次第では利上げを支持するとの意見も聞かれ、FRB内で意見が別れていることが伝わり、株式市場は伸び悩みました。
個別では、小売のウォルマートが上げ、マイクロソフトは連日の過去最高値を更新していました。
29日 WED
ダウは8月上旬以来の高値。FRBによる利上げ局面が終了したとの観測が一段と強まりました。長期金利は低下し、一時4.25%と9月中旬以来まで。
30日 THU
10月の* PCE(個人消費支出)デフレーター
- 前年比 +3.0%(+予想3.1%,9月+3.4%)
- 前月比+0.2%(予想+0.3%,9月+0.7%),
- コアPCEデフレーター前年比+3.5%(予想+3.5,9月3.7%)
1日 FRI
この日は、1日を通して堅調な動き。11月のISM製造業購買担当者景気指数(PMI)が予想を下回ったことなどを受け、10年国債の利回りが一時4.20%以下までに下がったことが、株式市場のサポート材料となりました。
NYダウは前日に続いて、S&P500も7/31以来の年初来の高値をそれぞれ更新。
11月のISM製造業PMIは46.7と予想47.6を下回り、13カ月連続で好不況の分かれ目の50をきっています。インフレが落ち着いてきた状況では、利上げよりも景気に配慮した、むしろ利下げを行う方向にFRBは動くはずだと、マーケットは期待してきているようです。
パウエルFRB議長はそうした憶測をけん制しましたが、マーケットは意に介さず、利上げサイクルの終了を織りこみ始めています。
S&P500の11のセクター別では、10のセクターで上昇。不動産、資本財、素材等の上昇が目立ちました。NYダウ採用企業では、ウォルグリーン(WBA)+4.26%、セールスフォース(CRM)+3.22%と大きく上昇。
ピークからのPCE(個人消費支出)の推移
PCE(Personal Consumption Expenditures)-米国商務省が毎月下旬(例えば、11月に10月分)に公表する、米国の家計が消費した財やサービスを集計した経済指標。GDPのおよそ7割を占める米国の個人消費支出は、先行指標とされています。この個人消費支出のうち、変動の大きい食品とエネルギーを除くコアPCEデフレーターは、FRB(米連邦準備理事会)がインフレ指標として重視することから、特に注目度合いが高いです。
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