『Azure』は、マイクロソフトが提供するクラウドサービスですが、フォーチュン500社のうち、実に78%がその『Azure』のハイブリッドサービスを利用していると、最高経営責任者(CEO)のサティア・ナデラは、自信を示します。
7-9月期(Q1)/2022年6月決算期
決算概要は、
2021/7-9(Q1) | 2020/7-9(Q1) | 前年同期比 | |
売上高 | 45,317 | 37,154 | +22% |
営業利益 | 20,238 | 15,876 | +27% |
当期利益 | 20,505 | 13,893 | +48% |
EPS | 2.71 | 1.82 | +49% |
ざっくり、
- 売上高は、453億ドル(市場予想は、440億ドル)
- 営業利益は、202億ドル
- 純利益は、205億ドル
- 1株あたり利益(EPS)は、2.71ドル(市場予想は2.07ドル)
でした。
トップのコメントは・・・
デジタルトランスフォーメーションの必要性は、かつてないほど切迫しており、明確になっています。デジタルテクノロジーは、インフレ経済の中で、デフレを食い止める力を持っています。企業は、規模の大小にかかわらず、技術力を高めることで、生産性を向上させ、製品やサービスの価格を下げることができます。Microsoft Cloudは、企業がこの移行と変化の時期を乗り切るために必要なエンドツーエンドのプラットフォームとツールを提供します。
過去10年間で最大のOSの更新となるWindows 11を発表しました。私たちが仕事をし、つながり、遊ぶ方法の未来を振り返ってみると、1つのことが明らかになります。それは、PCがこれまで以上に重要になるということです。今回のパンデミックにより、PCの需要は構造的に変化しています。私たちは、Windows 11に対する初期の反応を喜ばしく思っています。Windowsが新世代になるたびに、私たちはエコシステム全体で次世代のハードウェアイノベーションを実現しています。
OEMパートナーとともに、この年末には、あらゆる価格帯、あらゆるフォームファクターで、最も幅広い選択肢のWindows 11デバイスを提供できることを楽しみにしています。
-サティア・ナデラ、マイクロソフト会長兼CEO決算時のコメントを、DeepLで和訳。
*OEM= Original Equipment Manufacturer→Windowsなどマイクロソフト社のソフトを搭載したPC等を製造するメーカー。
部門別で見ると・・・
復習ですが、マイクロソフトは、3つのビジネス部門に分かれています。
- インテリジェント・クラウド(Intelligent Cloud)部門
- プロダクティビティ&ビジネス・プロセス(Productivity and Business Processes )部門
- モア・パーソナル・コンピューティング(More Personal Computing)部門
今回の決算では、いずれの部門でも売上高は市場予想を上回っていました。
インテリジェント・クラウド(売上全体の37.4%)
『Azure』(総合的クラウドサービス)が好調で牽引。この部門全体の売上高は169億6000万ドル。現地通貨ベースで前年同期比29%増でした(Q4の26%増から)。
プロダクティビティ&ビジネス・プロセス(全体の33.1%)
OfficeやLinkedIn、Dynamicsを扱う部門。「Office 365」「LinkedIn」が引き続き好調で、この部門の売上高は150億ドル。企業向け「Office 365」は、利用者増と上位プランへの移行増加による単価上昇で売上高増を支えました。また、コンシュマー向け「Microsoft 365」のサブスクリプション数は、5400万人へ。好調続くLinkedInの会員数は現在約8億人。
モア・パーソナル・コンピューティング(全体の29.4%)
Windows、Xbox、ハードウェア等の部門。売上高は133億ドル。企業向けPC需要が好調で、Windowsの売上高は伸びています。過去10年で最大のOSの更新となったWindows 11を10月に出したばかりですが、好発進に手応えのナデラCEO。
株価と時価総額、通期の売上高
決算発表(10/26)後の株価は、
- 331.62ドル(10/29)
- 年初来の上昇率→+49.1%(S&P500の同期間は、+22.6%)
- 株式時価総額(10/29)→24,900億ドル、1年4ヶ月ぶりにアップルを抜き世界第1位(日本円で、280兆円ぐらいです。)
- 6月決算のマイクロソフト。1年間を通じての売上高は、約1,681億ドル(日本円で、18兆5000億円)
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