総合クラウドサービス『Azure』を含む、マイクロソフト・クラウウドは300億ドルを超え、全体の売上高の半分を超えるまでに成長してきています。今後は、クラウドとAIサービスとの連携が鍵となりそうです。
決算概要
アジュールの成長に陰り?
為替の影響を除くとそれぞれ前年同期比、売上高が+10%増、EPS(1株当たり利益)は+23%増となります。
2023/4-6月(Q4) | 2022/4-6月(Q4) | 前年同期比 | |
売上高 | 56,189 | 51,865 | +8.3% |
営業利益 | 24,254 | 20,534 | +18.1% |
当期利益 | 20,081 | 16,740 | +20% |
EPS | 2.69 | 2.23 | +20.6% |
部門別売上高
- IC(Intelligent Cloud)部門が240億ドルと前年同期比+17%増。総合クラウドサービス アジュール(Azure)は同+26%増。
- PBP(Productivity and Business Processes)部門は183億ドルと+同12%増。企業向けのOffice365(クラウド版)の売上が同+15%増。Microsoft 365 Consumerの契約者数は6,700万人に拡大。LinkedInの売上は同+5%増。
- MPC(More Personal Computing)部門は、139億ドルと同▼3%の減収。Windows OEMの売上は同12%減少、デバイスの売上は同20%減少。 Xboxのコンテンツおよびサービスの売上は5%増加。
- マイクロソフトは2023年度第4四半期に97億ドルを自社株買いと配当の形で株主に還元。
続く、7-9月期のマイクロソフトの計画は、市場予想の範囲内も、Azureの増収率が減速の見通し。
*円グラフにカーソルをあわせると金額がわかります。単位は百万ドル。
トップのコメントより
「企業は、直面する最大の機会や課題に対処するために、この次世代のAIをどのように、そしてどのくらいのスピードで適用できるかを求めています。マイクロソフトは引き続き、新たなAIプラットフォームシフトをリードし、顧客がマイクロソフトのクラウドを利用してデジタル投資から最大限の価値を引き出せるよう支援し、営業レバレッジを高めることに注力していきます。」
-マイクロソフトの会長兼最高経営責任者(CEO)サティア・ナデラ
*マイクロソフト・クラウドの四半期売上高は303億ドルで、前年同期比21%増(恒常為替レートベースでは23%増)でした。
-最高財務責任者(CFO)のエイミー・フッド
*マイクロソフト・クラウドとは「Azureおよびその他のクラウドサービス(Office 365,LinkedIn,Dynamics 365等を含 む)。」
**MicrosoftのIR→Earnings Release FY23 Q4より、DeepLで和訳
株価は順調に上昇へ
※チャートにカーソウルをあわせると株価がわかります。月末終値、8/4はその日の終値。
2023年度業績(通期)
2023/6(通期) | 2022/6(通期) | 前年比 | |
売上高 | 211,915 | 198,270 | +7% |
営業利益 | 88,523 | 83,383 | +6.2% |
当期利益 | 72,361 | 72,738 | -0.5% |
EPS | 9.68 | 9.65 | +0.3% |
マイクロソフトは、7月から翌年の6月までの1年間で決算を区切ります。7-9月、10-12月、1-3月、4-6月の四半期ごとにその間の決算をしめます。ですから今回は、2022年の7月から2023年までの6月を1年とした決算のうち4番目、Q4、Fourth Quarter(第4四半期)、そして1年間を締める6月となります。
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