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エヌビディア決算直前:データセンターの成長と地政学的リスクは?そしてFRBの一手に市場が揺れる!?【5/26-30】今週のマーケットの見通し、重要スケジュールと先週のレビューも。

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今週は、エヌビディアの2-4月期の四半期決算発表があり、中国との関係、主要事業のデータセンター部門の売上に注目が集まります。AI関連事業の成長持続性はあるのか、投資家や市場関係者が固唾を飲んで見守ります。

今週の見通しと重要スケジュール【5/26-5/30】

今週の見通し

超長期国債利回りの上昇?

5月16日、大手格付け会社のムーディーズが、米国債の格下げ(AaaからAa1)を発表。

すでに、スタンダード・アンド・プアーズ<現在のS&Pグローバル・レーティング>(2011年)、

フィッチ・レーティングス(2023年)が

最上位から1段階の引き下げを行なっていたため、今回の格下げにより

米国債は、大手3社による、最高格付け(いわゆるトリプルエー)を失ったことになります。

年・社名変更前変更後読み方
2011年 S&PAAAAA+トリプルエー → ダブルエー・プラス
2023年 フィッチAAAAA+トリプルエー → ダブルエー・プラス
2025 年 ムーディーズAaaAa1トリプルエー → ダブルエー・ワン

これと前後して、米国市場では20年、30年の超長期国債利回りが上昇、

長期金利の指標となる、10年国債利回りも、一時4.60%台をつけています。

(債券は買われて、価格が上昇すれば利回りは低下し、

売られて価格が下落すれば利回りは上昇するという逆の関係が特徴)。

さらには英国やドイツ、そして日本でも30年国債の利回りが上昇しています。

因みに各国の超長期30年国債の利回りは

  • 米国:5.04%(5月23日)
  • 英国:5.60%(5月21日)
  • ドイツ:3.10%(5月23日)
  • 日本:3.00%(5月22日)

といずれも5月に入り、大きく上昇しています。

トランプ政権の積極的な政策は米国の財政赤字拡大への懸念を高め、

米国債の信用力低下やドルの信認低下を招き、

財政リスクや経済成長への不透明感が、米国だけでなく世界の債券市場にも波及、

超長期債利回りの上昇要因になっていると考えられます。

また、関税による景気下押しリスクや国際経済の不確実性を背景に

各国政府が景気下支えのために積極的な財政出動を検討・実行する動きが

強まり、こうした財政拡張策は各国の国債発行増加、そして

国債利回り(長期金利)の上昇圧力となります

「トランプ政権の関税政策→各国の積極財政→債券利回り上昇」

というもう一つの、金利上昇という流れも出てきています。

金利上昇は米国経済を冷やす

先週の金利上昇の際は、市場関係者から「金利上昇により、株式の割高感」という声が何度か

聞かれたように、やはり金利が上がることは、株式市場にはマイナスに働くことが

確認されました。関税による、インフレ懸念プラス、株式市場にはポジティブな材料である、減税政策が長期的な

金利上昇を誘い、米株式市場の不透明感を強めている言えます。

株式市場への直接的な影響として、超長期国債を保有する、年金基金や生命保険会社

が金利上昇により、保有債券の時価評価損の拡大に備え、株式の売却で穴埋めをする

リバランス(市場変動で崩れた資産配分を基本方針通りに調整し直す)が出やすい

タイミング(次の四半期末=6月にかけて)にあることにも注意が必要です。

エヌビディアの決算(5/28)

今回の決算は、AI関連事業の成長持続性や地政学的リスクへの

対応力を測る重要な指標となります。

特に、データセンター部門の売上動向や中国市場での影響、

新製品の市場反応などのポイントが指摘されていますが

個人的には、中国への関税と、データセンター部門の売上見通しを

どのように、エヌビディアが捉えているかに注目しています。

5/6-7開催のFOMC議事録の中での、FRBのスタンスの方向性や

30日の4月PCEコアデフレーターに対する、FRBのコメントに

神経質にならざるを得ない、1週間となりそうです。

今週の重要スケジュール

5月

26日(月)・・メモリアル・デー(戦没者追悼記念日)の祝日のため、米国市場は休場

27日(火)・・5月消費者信頼感指数

28日(水)・・FOMC議事録(5月6日,7日開催分)

       エヌビディア(2-4月期/Q1,2026)
       セールスフォース(2-4月期/Q1,2026)

30日(金)・・4月PCEコアデフレーター/5月ミシガン大学消費者信頼感指数(確報値)

     *企業名は、決算発表日

先週のマーケットレビュー

23日週末のマーケット

先週のおさらい【5/19-23】

ポイント
  • ムーディーズが、米国債の格付けを1段階引き下げ、Aaaから、Aa1へ。
  • 財政悪化懸念により、米長期金利(10年国債利回り)が一時、4.6%台に上昇。
  • 金利上昇による株式市場のパニック的?な売りもいったん落ち着く。
  • トランプ大統領のEUに対する50%関税表明で、不透明感が再燃、週末は主力株中心に売り。

ダイジェスト

月曜日

エヌビディア<NVDA+0.13%,135.57ドル>

テスラ<TSLA▼2.25%,342.09ドル>

・NYダウ+0.32%

・S&P500+0.09%

・ナスダック+0.02%

・長期金利(10年国債利回り)4.45%

*株価、指数等は終値。(+↑上昇)(▼↓下落)は前日比です。

●米国債の格付け

ムーディーズが「Aaa」から「Aa1」に1段階引き下げ

米長期金利が一時4.56%まで上昇→NYダウ一時300ドル超の下落も→その後金利が4.4%台に低下→

→押し目買いで株市場は反発

-(他の格付け会社はすでに引き下げ済みで、ムーディーズの決定は市場にとって想定内との見方)も

●NYダウ構成銘柄ユナイテッドヘルス(下記)株が続伸

ダウを押し上げる要因に

●貿易交渉の進展期待も米株式市場をサポート

●ユナイテッドヘルス・グループ

<UNH+8.21%,315.89ドル>

度重なる悪材料報道から4/30から5/15までに▼33%下落、そこからの反発続く。

今週のnoteから

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