お上(日銀)の声を忖度する?
2014年10月、日銀が行なった「量的・質
的金融緩和」の拡大は、ETF(株価指数連
動型上場投信)の保有残高を年間約3兆円
とするものでした。さらに、増加のペース
は2016年の7月には年間約6兆円ペースと
なり、2017年末には、ETFの残高は、17.1
兆円までに積み上がる予定です。
「中央銀行が、間接的(ETFを通じ)とは
言え、民間企業の株を持つなんて」と批判
の声も多いのですが、一方海外投資家、特
にヘッジファンドなどは、売買代金の低迷
する東京株式市場で、自分達の瞬間、瞬間
の大量の売りを支えてくれる
受け皿として、
また、市場関係者の中には、大きな下落を
支えてくれる救世主?と、歓迎するむき
があることも事実です。
日銀による、ETFの購入は、毎日12億円、
700億円以上の金額で、月5日〜8日ありま
す。年内、6兆円のうち、ほぼ半分にあた
る2兆9,000億円を6月末までに購入し終え
ています。
6月までの、月別のETF購入額
1月 5,855億円
2月 5,155億円
3月 5,332億円
4月 5,315億円
5月 3,875億円
6月 3,904億円 計29,428億円
(※日銀のサイトより、計算)
個人的には、700億円以上の買いを入れる
タイミングに注目しているのですが、700
億円以上のETF購入があった日が6月までに
38日(市場で取引が行われた日が、123日)。
そのうち、単純に、日経平均株価などの指
数が、前日に比べ下げているときの買いが、
30日ありましたので、前日比マイナスがひ
とつの、日銀ETF購入の目安になるかもしれ
ません。
日銀によるETF購入がスタートしたのが、
2012年。膨大な資金量で、上下を繰りす
東京株式市場に計画的、機械的にコツコツ
と単純に、買いを継続した日銀。その成果
は、今大きな含み益となってかえってきて
います。
たしかに批判はありますが、長期投資、時
間分散の観点からは、学ぶことも多くある
と思います。
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