FOMCという重要イベントを無事に通過したかに見えた先週の米国株式市場ですが、安心するのはまだ早いかもしれません。パウエル議長が強調した「不確実性」が引き続きマーケットを揺さぶる可能性があります。特に今週は、市場が
注目する『3月消費者信頼感指数』や『2月PCEコアデフレーター』など、重要指標の発表が続くため、投資家にとって目が離せない1週間となりそうです。
今週のスケジュールと見通し【3/24-28】
今週の重要スケジュール
3月
25日(火)・・*3月消費者信頼感指数
**1月S&PコアロジックCS住宅価格指数
*消費者信頼感指数(Consumer Confidence Index)
消費者センチメントを指数化した経済指標で、CCI(消費者信頼感指数)とも呼ばれ個人消費やGDPと相関が
高く、先行指標として注目されます。代表的なのは米コンファレンスボード<民間経済研究所、全米産業審議委
員会)>が毎月5,000世帯に調査、1985年を100として算出する指数です。
調査規模が大きく信頼性が高いとされています。
**S&PコアロジックCS住宅価格指数
S&PコアロジックCS住宅価格指数は、米国の一戸建て住宅価格動向を示す指標。全米と主要都市圏を対象に、
2000年1月を100として毎月算出され、住宅市場と経済全体の重要な指標として注目されています。
28日(金)・・2月PCEコアデフレーター
見通し、マーケットナビ
FOMCを無事?通過した、先週のマーケットですが、パウエル議長のいうところの不確実性からは、
今週も抜け出せない状況が想像されます。21日には、トランプ大統領が関税政策で柔軟姿勢を示し、
中国との協議姿勢が伝わり、警戒感がやや後退しましたが、関税に対する報復措置や貿易戦争懸念は
依然根強く、残っています。また、14日発表のミシンガン大学消費者信頼感指数(速報値)で
57.9と市場予想(予想63.6)を下回り、22年11月以来の低水準になったことで、インフレに
対する不安から、米国民が消費を控える傾向にあることがわかりました。そのためか、
25日発表のコンファレンスボードによる3月消費者信頼感指数の数字の
注目度合いが上がってきています。
さらに、28日には、最も重要な『2月PCEコアデフレーター』があります。
FRBがインフレ指標として重視しているため、予想(前年比:2.6,前月比0.3)を上回る場合は、
利下げが遠のき、株式市場には逆風となる可能性も考えられます。全体として来週の米国株式市場は、
これらの指標結果を注視しつつ、短期的に変動性(ボラティリティ)が高い1週間になると考えます。
先週のマーケットレビュー【3/17-21】
21日週末のマーケット

先週のおさらい
- 景気の落ち込みとインフレ懸念を経済指標でナーバス?にとらえる、米国マーケット
- FOMC(18-19日)では政策金利の据え置きと保有資産を圧縮する量的引き締めを減額を決定
- パウエル議長は米国経済の底堅さをアピールしつつも、関税政策の不確実性に警戒感を示す。
ダイジェスト
月曜日
<17日米国マーケット>
エヌビディア<NVDA▼1.76%,119.53ドル>
テスラ<TSLA▼4.79%,238.01ドル>
・NYダウ+0.85%
・S&P500+0.64%
・ナスダック+0.31%
・長期金利(10年国債利回り)4.30%
*株価、指数等は終値。(+↑上昇)(▼↓下落)は前日比です。
●2月の米小売売上高
-前月比0.2%増(市場予想0.6%増を)下回るも、自動車関連を除くと0.3%増で予想並み。強弱入り混じる内容。
-個人消費への懸念が和らぐ。消費の底堅さが意識され、主力株に買いが広がる。消費関連・景気敏感株堅調
●トランプ関税
関税の影響で4~6月期に予防的貯蓄が進む可能性があるが、現時点では支出水準が高いと一部市場関係者。ただ
●2025年の米経済成長率見通しを下方修正(OECD)
-関税政策の影響が考慮され、トランプ政権が景気悪化をいとわず政策を進めるとの見方。
●ベッセント財務長官
「(マーケットの)調整は健全」と発言。
●エヌビディア(上記)
-本日から 開発者会議「GTC 2025」開催。
-アナリストは、会議でAI関連の話題が多く市場の主要テーマとして復活する可能性があると指摘。
-明日はフアンCEOの基調講演予定。市場では「ネガティブなヘッドラインが出ることは考えにくい」のではと期待
●半導体関連弱い。
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