2024年の後半戦に入った米国株式市場。独立記念日と6月雇用統計を無難に?乗り越え、気がつくとまた、S&P500とナスダックは過去最高を更新。ベースにあるのは『利下げ期待』ですが、またもやFRBの手のひらでうまく転がされている感じがするのは私だけでしょうか。
S&P500とナスダックが過去最高値更新!
5日の米国市場
1週間のダイジェスト
月曜日
- NYダウは反発し週をスタート
- フランス政治への過度な警戒が和らぎ、同国株式相場の上昇が波及
- 一時300ドル以上上昇するも、米長期金利の上昇で伸び悩む
- フランス国民議会選挙の影響
-極右・国民連合(RN)の優勢が予想されるも、大勝ではない見方が広がる
-大幅な財政悪化への懸念が後退し、フランス株式相場が上昇
-投資家心理を支える - 2024年下半期初の取引で新規投資資金の流入を期待する動きも
- I6月のISM製造業景況感指数が48.5と市場予想(49.2)を下回り、前月(48.7)からも低下
- 50割れが続き、高い金利水準による経済活動の落ち込みへの警戒感
- 長期金利が一時4.49%と約1カ月ぶりの高水準に
- 11月米大統領選でトランプ前大統領勝利の場合、インフレ加速予想が債券売りを誘発
- 金利上昇により、ホーム・デポ<HD>マクドナルド<MCD>ウォルト・ディズニー<DIS>等消費関連安い
- ナスダック総合株価指数(0.82%)高の1万7879.300で終え、6月18日以来の最高値を更新
- テスラ<TSLA>が6%高、エヌビディア<NVDA>も上昇
- アップル<AAPL>マイクロソフト<MSFT>アマゾン・ドット・コム<AMZN>など大型ハイテク株が上昇
- ゴールドマン・サックス<GS>JPモルガン・チェース<JPM>などの金融株も上げる
2024年前半も、2つのセクターが強し
情報技術では、アップル、マイクロソフト、コミュニュケーション・サービスはアルファベットのグーグルとメタ、マグニフィセント・セブン(M7)の活躍に支えられ、この2つのセクターが米国マーケットの前半戦を牽引していました。
後半戦もこの傾向が強いと思いますが、利上げ時期のずれや、回数減を理由に、M7をはじめとする成長株の波乱も考えられますので、出遅れやディフェンシブ(景気の動向に左右されない)銘柄の動きにも個人的には注目しています。
デジタル関連収支とは
我々が日常的に使用するスマホやPCのOSの多くが、アップルやマイクロソフト等のサービスです。これにクラウドサービス、検索サイト、SNSなどが加わると、アマゾン、アルファベット、メタとなり、ほぼ米国経由、M7がなくては何もできない、となってしまいます。
さらに生成AIまで広げると、エヌビディア、テスラまでもが加わわります。今やITに関連するサービスは水道や電気と同じく景気の良し悪しに関係ない、日本人にとってなくてはならない「必需品」。
昨年度2023年のインバウンド消費の拡大で「旅行収支」は4兆円超の黒字。がこのインバウンド消費の黒字を帳消しにするほどの、5兆円超の赤字が上記のIT関連への「デジタル関連収支」、つまり日本人が米国企業に払った、お金だったそうです。成長株としてだけではなく、日本をはじめ、全世界からライセンス収入や利用料を徴収できる、景気に左右されない、M7のディフェンシブ銘柄?としての側面が見えてきます。
S&P500と11セクターの前半戦
マグニフィセント・セブン(M7)の前半戦を終え、7/5までの年初来上昇率
M7の中では、テスラ<TSLA>が大幅高。2024年4~6月期の販売台数が市場予想ほど悪化せず、見直し買い。なんと6月末からは+27%の上昇。年初来でもプラス圏に入ってきています。
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