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『ミーム株』とは。SNSは、個人投資家の力強い味方?

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マーケットでおこる、短期的な出来事は、あと後で振り返り、そう言えばそんなこともあったなという程度で済まされることですが、どのような背景で、それが起こったかを知ることも、冷静に長期投資を続ける上で、必要なことかもしれません。何より、知的好奇心を刺激してくれます。😅

目次

ミーム株とは

ミームは造語、そしてミーム株

「ミーム」という言葉は、ギリシア語の『模倣』にあたる”mimeme”と英語の『遺伝子』”gene”を合わせた造語だそうです。そして、「ミーム株」とは、ネットの掲示板やSNSを通じて、個人投資家の「模倣」の連鎖が株式売買の壮大な集中を招き、特定の銘柄が急騰急落を演じることを指します。米国株式市場が、政府の積極的な財政金融政策に支えられ、コロナ禍からの回復をテーマに順調に上昇してきている一方で、ミームな動きで、爆上げをしている企業がありました。

Game Stop(ゲームストップ)登場

今年1〜2月にかけて、米国株式市場で大暴騰、大暴落を演じたのが、ゲームストップ株。複数のゲーム小売チェーンからなる集合体でスタートした企業ですが、元々は、テキサス州で1984年に創業した、「Babbage’s」という小売店がルーツ。

ゲーム産業の成長とともに、業績を伸ばし、1999年にこちらも大手書店チェーン店あの、バーンズ&ノーブル(アマゾンのかつてのライバル、非上場)に売却され、2000年に「ゲームストップ」に名前を変更。2002年には、上場(シンボルは、GME)を果たし(ニューヨーク証券取引所)2年後には、バーンズ&ノーブル社からスピンオフをして完全な独立企業へ。

M &Aによる成長戦略によって2007年には、時価総額が一時98億ドルに達し、2010年代には世界15ヶ国6,600の店舗数を誇るまでになりますが、その後は売上も頭打ちになり、成長神話も終わりを迎えます。時代の流れ、デジタル化、スマートフォン普及により高度なゲームを手軽に遊ぶことができるようになるとわざわざ、人は店まで行ってゲームを購入しなくなります。

ゲームストップも生き残りをかけ、ゲームに限らず、テクノロジー端末への進出など多角化を目指しますが、売上は伸ばすことはできず、小売店販売もジリ貧になってしまいます。追い討ちをかけたのが、AppleやAmazonといった、巨大テクノロジー企業によるゲームのストリーミングによるサービス。まさしく、風前の灯火となっていたゲームストップ。

そんなゲームストップに手を差し伸べたのが、起業家ライアン・コーエン氏で、ゲームストップの知名度と顧客基盤に目をつけ、Eコマース事業への転換を取締役会に求めます。コーエン氏自身が運営する「RC Ventures」ファンドのゲームストップ株購入が明らかになったのが、昨年2020年8月のこと。さらに、11月には、コーエン氏がゲームストップの取締役会に名を連ねることになります。市場は熱狂し、株価も高騰します。

通常であれば、ここからは、コーエン氏らRC Venturesメンバーがゲームストップを、Eコマースなテクノロジー企業として生まれ変われさせることができるか、に注目が集まることになりますが、ストーリーは思わぬ方向へ?と展開していきます。

ミーム株相場の主役

レディット(Reddit)

 ゲームストップは将来的に利益を出せる見込み、希望はあっても、現実の業績は赤字が続いており、財務の健全性に懸念ありとされている企業でした。それにしては株価は高すぎる、買われすぎと、どう見ても、企業の実体からはかけ離れた株価形成だと考える投資家も出てきます。著名なヘッジファンドがそこに目をつけ、ゲームストップ株が下がる方に賭けて、利益を出そうと動き出します。このヘッジファンドがGame Stop株を標的にしたことに対し、

掲示板サイトReddit(レディット)


に敵意に満ちた、個人投資家を中心とした書き込みが大量に集まります。 折下、スマートフォン等で簡単に市場にアクセスできる環境が個人投資家には与えられていますので、「Reddit」を通じ、発信される情報が拡散され、それがそのまま、投資行動へとつながります。まさしく、「ミーム」な状態です。

ヘッジファンドvs個人投資家

売りのヘッジファンドvs買いの 個人投資家「レディット軍団」という構図ですが、買方には、思惑通りに行けば、少ない資金で株式の現物買いと同じ効果を発揮するオプション取引をする玄人張の個人投資家や、抜け目のない、買いヘッジファンドも参戦そして、売り方の損切り覚悟の、買い戻しが大きく影響していたものと思われます。この勝敗は、「レディット軍団」の勝利に終わり、著名な売りで儲けようとしたヘッジファンドは、巨額の損失を抱えた報じられています。

 株価の動きで、整理しますと、昨年4月には、安値2.5ドルほどだった、ゲームストップ株ですが、

今年、2021年1/28には高値483ドルまで大暴騰、実に190倍以上の株価に。

それが、2/19安値38.5ドルまで、およそ13分の1の大暴落へと下落します。凄すぎてついていきません。

 

次のミーム株は

一連の騒動が収束したかと思われた後も、ゲームストップ株は、100ドル台、150台を一気にかけ上がり、3/30には204ドル。さらに4月、5月の乱高下のあと、6月先週8日には344.66ドルと、ジェットコースターのような「ミーム株」相場に終わりが見えません。そして気まぐれなマーケットは、次のミーム株を作り出そうとしています。

AMCエンターテインメント・ホールディングス

今年に入り、ゲームストップ株と同様な動きをしていた、AMCエンターテインメント・ホールディングス(シンボルは、AMC)が次のミーム株として

名前が上がってきています。AMCは、米国及び海外で約1,000の劇場と、10,000以上にスクリーンを運営、劇場興行事業を行っています。赤字経営の財務安全性に懸念ありとされる企業という点では、ゲームストップ

 と同じ。株価が、ミームな動きをするのも同様で、

今年の1月に2ドル以下で始まったAMCの株ですが、

月末には20ドルと10倍、

2月に入り、5ドル台に落ちたかと思うと、

3月、4月は10ドル前後を行ったり来たり

5月に入り、連日の高騰で26ドル台まで、さらに

6月2日には、72ドルの高値と年初の36倍までに、跳ね上がっています。(6/10の終わり値は42.81ドル)

売り方の仕掛け(信用の売り残が急増)→「レディット軍団」の買い参戦→株価急騰 

現在も売り方と買い方のせめぎ合いで株価のジェットコースターのような動きが続いています。

需給関係に影響を与える材料が・・・

ゲームストップやAMCのような、短い期間に乱高下する時は、特に買いたい人が多いのか、売りたい人が多いのかという、需給関係に影響を及ぼす材料(掲示板やSNSで流れるニュースや話題など)が多くの場合株価を

決定します。裏づけとなる業績や将来的な利益見込みは、あまり関係ありません。緊張とストレスの中での続けるミーム株への投資は、やはり、私はにはできないとあきらめています。

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