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FOMC、11月は事前予想通り、テーパリング開始決定へ。マーケットは好感するも、インフレ継続への不安残す。

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11月2日、3日のFOMC(連邦公開市場委員会)では予想通りテーパリング(量的緩和策の段階的縮小)開始が決定されています。現在FRB(連邦準備制度理事会)は、月額1200億ドル(13.2兆円)もの巨額な債券を購入(米国債を800億ドル、MBS「住宅ローン担保証券」を400億ドル)。テーパリングでは毎月この金額から150億ドル(1.65兆円)ずつ減らしていくとしています。

目次

FOMC-11月2日-3日

決定事項

  • 全会一致
  • FF(フェデラルファンド)金利の誘導目標レンジを0-0.25%で据え置く
  • 毎月150億ドルペースで縮小(米国債を100億ドル MBSを同50億ドル)
  • 毎月同様の資産購入減速となる可能性が高い
  • 今回のペースで縮小を進めれば、2022年半ばまでにプロセスは終了
  • ただし、経済見通しに応じて縮小ペースは加速も減速もあり得る

インフレ、利上げについて

FRBのパウエル議長『(利上げについては)われわれは辛抱強くなれると考えている。(インフレの状況に応じて)対応が必要な状況になれば躊躇(ちゅうちょ)しない。』その上で現在は『利上げに適した時期と考えていない。労働市場の一段の回復を目にしたいからだ。』

ただ、議長も

『サプライチェーンの混乱や人員不足などを理由に物価が高まった状態が来年にかけても続く。われわれの政策手段では供給制約を緩和できない。グローバルなサプライチェーンは複雑で、正常化に時期は不透明だ』と述べており、

原材料の供給や部品の調達が思うようにできない、人手不足等→需要に供給が追いつかないなどを理由に→企業が製品等の価格値上げ→全般的にモノの値段が上がる→インフレが続く可能性。一過性としていたインフレに対する見方をFRB(連邦準備制度理事会)は、少し長引くかもしれないと認めたと指摘する市場関係者がいました。

FOMC後のマーケットは・・・

マーケットは歓迎!?

テーパリングは、非伝統的な金融緩和を少しずつ抑えていくものであって、金融を引き締めるものではない。来年の半ばまではマネー供給は続きそのまま市場に残る。完了したとしてもこれまでに供給されたジャブジャブのマネーが回収されるわけではない。ー強気派

利上げのタイミングが近づいている可能性が高いことは事実。FRBが舵取りを誤れば、マーケットにも大きな影響をもたらす。ここからリスクを取ることは、できない。ー弱気派

FOMC後動きを見る限り、マーケットはFOMCの結果を歓迎したといえるでしょう。米国株式市場主要3指数は先週末から週初には、そろって史上最高値を更新、ナスダック指数にいたっては、16,000ポイント台に一時のせるなど目先は強気派が勝利した格好に。

FOMC前(10/29)と後の指数

  • NYダウ 35,819ドル →36,565ドル(11/8)
  • S&P500 4,605→4,718(11/5)
  • ナスダック15,498→16,053(11/5)

インフレが継続した場合

パウエル議長は慎重に、十分に時間をかけ、マーケット、投資家にテーパリングを浸透させ、今回の決定としました。利上げについても「マーケットの対話」を重視し、臨機応変に対応していくことが期待されますが、想定外のことが起こった場合の舵取りは議長といえども、困難を伴う仕事になりそうですね。

今回のテーパリングについて、大和証券さんの金融・証券用語解説集がとてもわかりやすかったので、そのまま載せておきますので参考にしてください。↓

中央銀行が超金融緩和状態から抜け出す過程で採用する出口戦略の一つで、量的緩和策による資産買い入れ額を徐々に減らしていくこと。英語表記「tapering」の日本語読みです。米国の連邦準備制度理事会(FRB)は2012年に、毎月400億ドルの不動産担保証券(MBS)と450億ドルの長期国債を買う「量的緩和第3弾」(QE3)と呼ばれる政策を開始しました。その後、雇用環境の改善などを受けて、14年1月から9カ月にわたって購入額を徐々に減らしていき、14年10月末にこの政策を終了しました。この購入額縮小の過程がテーパリングと呼ばれました。英語の「taper」は「先が細くなる」「徐々に減らしていく」という意味です。

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