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バンガードのVTIは、創業者の理念が宿る、低コストのETFです。

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バンガード

ボーグルとバンガード

「今までで私が一番誇れるアイデアは、バンガードの会社構造だ。ファンドの保有者である投資家のために適切なコストで運用をするこの仕組みは、史上最高のアイデアである。そして創業から40年経ってもいまだに我々の真似をできる相手がいない。中々すごい発想でしょう。」

- ジョン・クリフトン・ボーグル

バンガードは、1975年にアメリカのペンシルバニア州で創業された世界最大級の運用会社のひとつです。世界ではじめて個人向けインデックス・ファンドを設立したことで『インデックス・ファンドの父』と言われている、ジョン・クリフトン・ボーグルが創業者。

『バンガード』の由来はフランス革命戦争における戦闘「ナイル海戦」での英雄ネルソン提督が率いた、軍艦の名前からだそうです。バンガードが他の運用会社と一線を画すのは、その会社構造にあります。

外部株主によって保有されている通常の運用会社は、ファンドの信託報酬から得る利益はその外部株主等に配分される仕組みとなっていますが、バンガードの場合は外部株主が存在せず、運用するファンドそのものが、そのファンドの運用会社であるバンガードを保有。

つまり、バンガードはファンドを運営・運用する費用を上回る利益については、バンガードの保有者であるファンドに帰属することになるため結果としてその利益によりファンドの経費率を下げることを可能にしています。そして、創業当初から継続的に経費率を下げる努力をしていることもこの会社構造による経費率引き下げを自然と促すことにつながっています。

よって、業界でもその経費率の低さは群を抜いています。

バンガードETFの平均経費率は0.07%と、業界の平均経費率0.27%に対して、3分の1以下という低コストを実現しています。ここで重要なのは、市場はコントロールできませんが、低コストの商品を投資対象に選ぶことで、コストをコントロールすることは可能だということです。-SBI証券より

VTI(バンガード・トータル・ストック・マーケットETF)

大型株、中型株および小型株へ投資対象とし、CRSP USトータル・マーケット・インデックス(同インデックス)に連動した投資成果を目指す。同インデックスは米国株式市場の投資可能銘柄のほぼ100%をカバーしています。VTIは、S&P500を構成する500銘柄だけではなく、中型・小型の米国の大小あらゆる銘柄を投資対象したETF。

中小・中堅企業は短期間で爆発的に成長することがありますので、そういう企業があらわれた場合、VTIのパフォーマンス(運用成果)はぐんと上昇することが期待できます。

シカゴ大学証券価格調査センターで開発されたインデックス(指数)の一つが、「CRSP USトータル・マーケット・インデックス CRSP US TOTAL・MARKET・INDEX」です。※CRSP=Center for Research in Security Pricesの略

銘柄名(ティカーシンボル)バンガード・トータル・ストック・マーケットETF(VTI)
運用会社バンガード(ザ・バンガード・グループ・インク)
対象とする指数CRSP USトータル・マーケット・インデックス
経費率0.03%
分配頻度四半期ごと
ファンドの配当利回り1.23%(10/15現在)
株価(10/15終値)230.73ドル
純資産総額(9/30)約2,954億ドル(およそ32.5兆円)
複数の証券会社サイトから作成

業種別構成比率

業種組入比率
素材 1.90%
一般消費財16.00%
生活必需品 4.60%
エネルギー 2.90%
金融11.50%
ヘルスケア13.10%
資本財13.30%
不動産 3.50%
情報技術27.70%
通信 2.90%
公共事業 2.60%
Vanguard Total Stock Market ETF

組入上位銘柄

銘柄名(ティッカー)組入比率
1.アップル5.00%
2.マイクロソフト4.80%
3.アルファベット3.40%
4.アマゾン3.20%
5.フェイスブック1.80%
6.テスラ1.40%
7.エヌヴィデア1.10%
8.JPモルガン・チェース1.10%
9.バークシャー・ハサウェイ1.10%
10.ジョンソン&ジョンソン1.00%
Vanguard Total Stock Market ETF

まとめ

自身の質素な生い立ちから、バンガードの理念を築き上げた創業者のボーグル。インデックス・ファンドの父と呼ばれ成功に至るまでの向かい風の中での地道努力が、(それまでの資産運用業界の慣習を変えた開拓者)バンガードの作り上げるETFの中に、脈々と受け継がれています。多くの人に惜しまれ、2019年に89歳で亡くなった、ボーグルが目指したのは一部の裕福な投資家だけではなくすべての投資家に平等に低コストの投資機会を提供しすることでした

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