現状を変えたくない、と思うのが人の常。
Q.32
配分変更とスイッチングのちがいは、わかりましたが、どの
タイミングでそれぞれ行うのが良いですか?(企業型DC、
iDeCo共通)
A.32
両者のちがいを再度確認しますと、配分変更は、毎月の掛金で
購入する商品の割合の変更で、見直すのは今後購入する商品に
なります。これに対し、スイッチングは、見直しの対象は掛金に
よって積み上がった「年金資産」であり、(他の商品によって運
用された)その資産の一部または全部を売却し、他の運用商品に
預け替えることでした。
ひとつの考え方として、配分変更は、年を重ねるごとに、ゆっく
りと、スイッチングは臨機応変に、というイメージでしょうか?
配分変更の場合。
例えば、20歳台や30歳台なら、リスクをとってもいい世代ですので、
海外株式と国内株式に70〜80%でのこりを国内債券と元本確保型で
まずは、スタート。5年ほど、様子をみながら継続し、マーケットに
大きな変化が(上にも下にも)あるなど、当初の配分からかけ離れ
た場合に、もとのカタチに戻すために、配分変更をする。
年齢を重ねるごとに、徐々に株式の配分を減らし、債券や預金など
の比率を高め元本確保型など、60歳までにキャッシュに近いカタチ
の商品の割合を高めていく流れになります。
そして、スイッチングは、こちらはマーケットに大きな変化があった
場合は、全体に与える影響は金額が積み上がっている分少なからずあ
りますので、若い世代のときには、冷静に、大きく落ち込んだ資産を
買い増すぐらいの発想があってもいいと思います。逆に、60歳に近づ
きつつある世代は、資産全体に影響を与えない程度に、一時的にキャ
ッシに近いカタチにしておくという方法もあります。
いずれにしても、ひとそれぞれに、年齢も、掛金も、運用商品も違い
さらに、気まぐれなマーケットに振り回されるわけですから確定拠出
年金による、資産運用に正解はありません。ただ、どんな状況になろ
うと対応できるような、最低限の運用に関する、知識は身につけてお
くことが、大切だと思います。
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