Q.19
確定拠出年金では、元本確保型商品への配分が多いと聞きました
が、何か理由がありますか?
A.19
一つは、特に、平成バブル崩壊後の日本株式市場が低迷していた
期間が長く続いていたことが、関係していると思います。株式を
使った投資信託(ファンド)が上昇が限られ、儲かっているとい
う実感を日本人の多くが持てていないことが、そのまま、確定拠
出年金の加入者等にも伝わっているのだと思います。リスクを過
分に意識することになってしまい安全な元本確保型商品が優先さ
れているのだと思います。
また、確定拠出年金の企業型では、運用管理機関が、幅広い運用
方法の中から、具体的な投資対象メニューを作成して、加入者等
に提示する役割を果たすことになります。そのメニューには、
・運用リターンや運用リスクなど運用収益の性格が類似しない、
3つ以上の運用方法が含まれていること
・提示する運用方法のうちにいずれか1つ以上は、元本が確保され
る運用方法(預金保険対象の預金など)であることなどが必要とさ
れています。これらを踏まえ、企業型年金では、
加入者等が自ら運用商品を選別するのに、時間を要して運用指図に
間に合わない場合に備え、加入者等の運用指図が行われるまでの間
、運用先として事前に設定している商品(デフォルトファンドといい
ます。)を規約に定めておくことが求められます。
このデフォルトファンドを設定する際に利用された商品に、元本確保
型が多くあることも選ばれる理由になっているようです。
『面倒くさいから、用意してくれている、元本確保型を中心した、こ
のパターンでいいか』という流れになるということは、想像に難くない
ですね。
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