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落ち着きを取り戻す、東京株式市場
JPX(日本取引所グループ)によると、1月2週(1/7-1/11)の投資部門別売買状況、海外投資家は(現物▼2,905億円、先物▼1,076億円)合計▼1,829億円の売越、合計での売越は6週連続、現物での売越は、9週連続でした。
個人は(現物▼1,793億円、先物▼931億円)合計で▼2,724億の売越、年金資金の信託銀行は(現物+385億円、先物+710億円)合計1,095億円の買越し。信託銀行による現物の買越は、8週連続。その他1月2週では投資信託が+1,337億円、事業法人が+413億円の現物買越となっていました。
この週の日経平均株価は、週初に20,000円台を回復し、週末には20,300円台へと上昇。一時、24,000ドルをつけて安定した動きとなっていた米国株式市場、ニューヨーク・ダウと、瞬間に1ドル=104円台まで円高となった混乱の前の週から、もどり108円への円安の動きが、東京株式市場にも落ち着きを取り戻させていたようです。
現物と先物合計2兆446億円と、ヘッジファンドを中心とする海外投資家の凄まじい売りで大荒れに荒れた、2018年12月。特に、12月18日から25日までに日経平均は、▼2,351円と大きく下げ、26日には、一時19,000円割れと大幅下落でした。それを信託銀行(国内年金)、投資信託、事業法人の国内勢の現物買い約1兆3800億円と、日銀によるETF購入、7,700億円がマーケット支えましたが、その傾向は、年が明けた、2019年も続いています。
きっかけは、1/4のパウエルFRB議長発言
昨年の12月のFOMC(米公開市場委員会)までは、「漸進的な金融引き締め策が適切」とどちらかというとタカ派的と見られていたFRBのパウエル議長でしたが、さすがに年末から年明けのマーケットの変動をみて、「・・・われわれは政策を迅速かつ柔軟に調整し、経済をささえる手段すべてを活用する用意がある」と1/4に開かれた、米国経済学会(AEA)で発言。この発言が、”柔軟な政策対応=利上げ停止”と好感され、米国株式回復の追い風となりました。
2019年も日銀によるETF購入は粛々と続く!?
日銀は1月1週(4日のみ)に(設備・人材投資に積極的な企業を組み入れるETF)12億円と通常型ETF(TOPIX型)を704億円、合計716億円購入。1月2週は(設備・人材投資に積極的な企業を組み入れるETF12億円×5日)60億円と通常型ETF(TOPIX型)を704億円、合計764億円購入。今のところ、2019年も、*2018年7月の金融政策決定会合による「強力な金融緩和継続のための枠組み強化」の資産買い入れ方針が、粛々と実行されていることになります。(日銀のサイトより。)
『*ETFおよびJ-REITについては、保有残高がそれぞれ年間約6兆円、年間約900億円に相当するペースで増加するように買い入れを行う。その際、資産価格のプレミアムへの働きかけを適切に行う観点から市場の状況に応じて買い入れ額は上下に変動しうるものとする』とあります。
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