『捨てられる銀行 2 非産運用』橋本卓典著
〜講談社現代新書
捨てられる銀行2 非産運用 (講談社現代新書)
書籍の帯より〜
「森金融長官が勧める、資産運用の大改革で銀行、証券、
生保はどう変わるのか
『 顧客のカネを高い手数料で奪い、
「悲惨運用」「非産運用」を繰り返す銀行・証券
・生保・運用会社は森金融庁によって
「見える化」され、自然淘汰に追い込まれる!
フィデューシャリー・デューティ」のない金融
機関は、絶対に生き残れないのだ。』
など、かなりセンセーショナルな文字が並び
ます。資産運用に少なからず携わるの人間としては、
肝に銘じなければと思いました。
フィデューシャリー・デューティ
(Fiduciary Duty)とは、金融機関
などが、本来目指すべき顧客本位の業務運営の
ことをさします。
異端の金融庁長官
金融庁のエースとして登場した、森信親金融庁
長官が2015年9月に公表した『金融行政方針』で
「企業・経済の持続的成長」と「安定的資産形成」
を最重要テーマに掲げました。この2大目標が達成
されなければ、いくら金融機関の健全性を磨いたと
ころで、長期的な金融機関の健全性にはつながらない
という、
金融庁史上、初めての方針転換を示しました。
「お客さんに良いことをする金融機関は追い風を
受け、そうでない金融機関は向かい風を受ける」
日本で、「資産運用」が育たなかったのは、デフレ
のせいでもなく、金融機関が、お客様のためでななく
、自分達の利益、あるいは自分の所属する金融グループ
のために手数料の高い(お客様にはわからないところで)
保険や投信信託を販売してきたからではないのかと
著者は、言います。
時代の要請もあり、森長官のリーダーシップもと、
金融庁も大きく変わろうとしています。米国や英国
がそうであったように、日本でも確定拠出年金(DC)
やニーサなど、優遇制度が立ち上がり、顧客本位の長期の
資産運用、資産形成ができる環境が整いつつあります。
あとは、金融機関や資産運用に関わる企業や個人が変われる
かどうかにかかっていると著者はしています。
捨てられる銀行2 非産運用 (講談社現代新書)
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