目次
今週の見通しとスケジュール【4/28-5/2】
見通し、マーケットナビ
米政権の対中関税交渉進展は不透明も、週末にかけトランプ政権から中国との交渉や
対中関税率引き下げに前向きな発言が相次ぎ、大統領自身も、中国、習近平
国家主席と頻繁に協議していると公表するなどを受け、株式市場では関税引き下げ期待から、
不確実性が以前より和らいだとの見方が浮上、対中姿勢の軟化観測が投資家心理
を改善につながったようです。4/15から4/21にかけ、NYダウは、2,300ドル以上
の下落に対し、4/22から4/25は、1,900ドル以上の上昇、切り返しを見せています。
今週は、5月(6日-7日)FOMC<米連邦公開市場委員会>での政策金利決定の判断材料となる、
3月PCEコアデフレーターや4月雇用統計の結果などに一喜一憂する
展開が想定され、インフレや景気減速を実感する数字が出れば、再び荒れる
マーケットに戻ることも考えられます。一方で、前週末のような、関税引き下げ期待や今週予定され
ているマイクロソフト、メタ・プラットフォームズ、アップル、アマゾンのビッグテックの決算に
明るい見通しが出れば、不確実性がさらに払拭され、株式市場も落ち着きを取り戻すかもしれません。
日本では、GWを迎えますが、米国はスケジュール的に結構ハードな1週間になります。
今週の重要スケジュール
企業名は、決算発表日
4月
29日(火):4月消費者信頼感指数
トランプ大統領『就任100日』→ミシガン州で集会
ファイザー(PFE) ,ビザ(V)コカ・コーラ(KO),スターバックス(SBUX)
30日(水):1-3月期雇用コスト指数
1-3月期実質GDP(速報値)
3月PCEコアデフレーター
マイクロソフト(MSFT),メタ・プラットフォームズ(META),イーベイ(EBAY), クアルコム(QCOM),
キャタピラー(CAT)
5月
1日(木):4月ISM製造業景況指数
アップル(AAPL),アマゾン(AMZN),イーライリリー(LLY), マスタカード(MA),マクドナルド(MCD),
エアビーアンドビー(ABNB)
2日(金):4月米雇用統計<非農業部門雇用者数/失業率など>
:対中国・香港少額輸入品→免税措置廃止、関税率引き上げ
:「自動車<部品>関税」適用開始(3日から)
シェブロン(CVX),エクソンモービル(XOM)
先週のマーケットレビュー【4/21-4/25】
25日週末金曜日のマーケット
主要株価3指数の週末の終値と前週末比(+は↑上昇、▼は↓下落)。
年初来の上昇率、過去【史上】最高値とその日付です。
先週のおさらい
ポイント
- 週初はトランプ大統領が利下げ要求、FRB独立性懸念で売り拡大。経済指標も弱く、市場心理悪化。
- エヌビディアは中国向け懸念、テスラは廉価版遅延報道で下落。
- ハイテク株主導でナスダック続伸、アルファベット好決算や増配・自社株買い発表を受け上昇。
- 交渉進展は不透明も、週末にかけ株式市場では関税率引き下げ期待で上昇して終了。
ダイジェスト
*日付をクリックすると、その日マーケットの様子がわかります。
月曜日
エヌビディア<NVDA▼4.51%,96.91ドル>
テスラ<TSLA▼5.75%,227.50ドル>
・NYダウ▼2.48%
・S&P500▼2.36%
・ナスダック▼2.55%
・長期金利(10年国債利回り)4.41%
*株価、指数等は終値。(+↑上昇)(▼↓下落)は前日比です。
●トランプ大統領はSNSで「予防的利下げが必要」と発言。前の週のFRB議長の解任検討報道も市場の警戒感を強める。
-トランプ大統領がFRBに再び利下げを要求し、FRBの独立性が損なわれるとの懸念から売りが拡大。
-「パウエル議長が政治的理由で辞任すれば金融政策の不透明感が高まる」との指摘も。
●長期金利が上昇(17日4.33→4.41%)
ドルは主要通貨に対して下落。
●3月景気先行指数
前月比0.7%低下(予想▼0.5%,前月▼0.2%)、景気先行指標の悪化も市場心理を圧迫。貿易交渉の停滞も重荷に。
●エヌビディア(上記)
中国通信機器のファーウェイが新たな人工知能(AI)向け半導体の大量出荷を早ければ来月にも始める見通し、との報道を受け、中国向け販売が一段と落ち込むとの懸念で売られる。
●テスラ(上記)
「モデルY」廉価版の生産遅延、報道で株価は下落。
●ネットフリックス<NFLX+1.53%,987.91ドル>
好決算を受けて上昇。
火曜日
エヌビディア<NVDA+2.04%,98.89ドル>
テスラ<TSLA+4.60%,237.97ドル>
・NYダウ+2.66%
・S&P500+2.51%
・ナスダック+2.71%
・長期金利(10年国債利回り)4.40%
*株価、指数等は終値。(+↑上昇)(▼↓下落)は前日比です
●米ベッセント財務長官
米中貿易摩擦の緩和に前向きな見解を示したことを好感。
-NYダウで4営業日で2,300ドル超下落。前日は、利下げ圧力やFRB独立性への懸念が影響も、この日は主力株中心に見直し買いが入る。
●IMFは2025年の世界成長率見通し
2.8%に下方修正、関税政策の影響を反映。
●テスラ(上記)
22日の取引終了後に決算発表。冴えない決算内容も、株価は時間外取引で5%程度上昇。想定済み?の弱い決算。テスラ株は、年初来ですでに40%以上、下落。
●3Mは好決算で買われる
<MMM+8.12%,136.33ドル>
水曜日
エヌビディア<NVDA+3.86%,102.71ドル>
テスラ<TSLA+5.37%,250.74ドル>
・NYダウ+1.07%
・S&P500+1.67%
・ナスダック+2.50%
・長期金利(10年国債利回り)4.38%
*株価、指数等は終値。(+↑上昇)(▼↓下落)は前日比です。
●トランプ大統領
-パウエルFRB議長の解任を否定。FRBの独立性維持への安心感が市場心理を支える。
-対中関税が現状145%から引き下げられる可能性も示唆。
-「米政権が対中関税の50~65%への大幅引き下げを検討中」とウォール・ストリート・ジャーナルが報道。
-ベッセント米財務長官の慎重発言もあり、買い一巡後は市場は伸び悩む。
●主力ハイテク・半導体株に買い。ナスダック強い
「最悪シナリオの修正が進んでいる」との見方。
●テスラ(上記)
決算は予想未達ながらマスクCEOの政府関与減少を好感。
●エヌビディア(上記)、
●アマゾン(AMZN+4.28%,180.60ドル)
●アップル(AAPL+2.43%,204.60ドル)なども上昇。
●ボーイング<BA+6.06%,172.37ドル>
好決算を受け、上昇。
木曜日
エヌビディア<NVDA+3.62%,106.43ドル>
テスラ<TSLA+3.50%,259.51ドル>
・NYダウ+1.23%
・S&P500+2.03%
・ナスダック+2.74%
・長期金利(10年国債利回り)4.31%
*株価、指数等は終値。(+↑上昇)(▼↓下落)は前日比です。
●ナスダック3日続伸。
●フィラデルフィア半導体株指数(SOX)
半導体関連株上昇で、こちらも続伸
●トランプ政権
中国との交渉や対中関税率引き下げに前向きな発言が、今週に入ってトランプ米大統領やベッセント米財務長官からが相次ぐ。対中姿勢の軟化観測が投資家心理を改善。
●ハイテク株の一部が買われ、相場を下支え。
●交渉進展の不透明感、継続も。
-中国側は交渉が始まっていないと主張する一方、
-トランプ氏は政府間会合があったと発言。
金曜日
エヌビディア<NVDA+3.62%,111.01ドル>
テスラ<TSLA+9.8%,284.95ドル>
・NYダウ+0.05%
・S&P500+0.74%
・ナスダック+1.26%
・長期金利(10年国債利回り)4.24%
*株価、指数等は終値。(+↑上昇)(▼↓下落)は前日比です。
●米政権の関税交渉進展期待
直近3日間でNYダウで1,900ドル超上昇していたため一部で利益確定売りも。
●株式市場では
関税を巡る不確実性が以前より和らいだとの見方が浮上。
●トランプ大統領
-日本=関税交渉で「合意に近い」
-中国=習近平国家主席と頻繁に協議していると発言。
●ミシガン大の消費者態度指数(確報値)
52.2と上方修正。低水準の消費者心理、悪化継続と懸念材料に。
●ハイテク株への買いが広がり、4日続伸
GAFAM+A1,マグニフィセント7も堅調↓
●アルファベット<GOOGL+1.68%,161.96ドル>
好決算や増配・自社株買い発表を受け上昇
<アルファベットの1-3月の決算>
- 2025年第1四半期(1~3月)は増収・営業増益となった。
- 四半期配当は前年同期比0.01ドル増の0.21ドルに引き上げられる。
- 第1四半期売上高は前年同期比12.0%増の902億ドル。
- 営業利益は前年同期比20.2%増の306億ドル。
- 営業利益率は前年の31.6%から33.9%へ上昇。
- 1株当たり利益(EPS、希薄化後)は前年同期の1.89ドルから2.81ドルに増加。
●テスラ(上記)
引き続きマスクCEOが経営に専念する意向を示した
ことを好感。
●メタプラットフォームズ<META+2.65%,547.27ドル>や
●アマゾン<AMZN+1.31%,188.99ドル>
●マイクロソフト<MSFT+1.17%,391.85ドル>
●アップル<AAPL+0.44%,209.28ドル>
●エヌビディア(上記)
最新決算より↓
note(ノート)
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