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アマゾンの壮大な転換: 4-6月期の売上高【Q2/2023】の市場予想超過とEコマース事業の復活!そして、アマゾンの最大の強みはとは・・

※アフリエイト広告を利用しています

4-6月期は、3四半期ぶりに2桁の増収(前年同期比)。市場予想(1,316億ドルぐらい)を上回る、売上高1,344億ドルを達成。成長減速の継続が指摘されるクラウド事業のAWSをEコマース事業がカバーした形です。決算とともに、アマゾンの強みについて考えてみました。

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目次

アマゾンが3四半期ぶりの二桁成長を達成

ポイント

決算のポイント
  • 売上高1,344億ドル。オンラインストア、サードパーティストア売上増は市場予想を上回る。
  • クラウドのAWSの減速もEコマース事業の改善でカバー。
  • 成功報酬型広告の成長で広告事業が前年同期比22%増、市場予想を上回る。

決算概要

2023/4-6月期(Q2)2022/4-6月期(Q2)前年同期比
売上高134,383 121,234+11%
営業利益 7,681 3,3172.3倍
当期利益 6,750 -2,028 黒字へ
EPS 0.65 -0.20黒字へ
決算概要(※単位百万ドル EPSはドル)

ハイライト

  • 売上高は1,344億ドル。主力の自社小売オンラインストア(Q2売上構成比39%)前年同期比4%増。
  • アマゾンに出品するサードパーティセラーの売上は同18%増。
  • 広告事業は同22%増、市場予想を上回る。成功報酬型広告の成長が良。
  • クラウドのAWSの成長減速は続くも、Eコマース事業の改善が貢献。
  • 営業利益は北米部門の貢献で、前年同期比2.3倍に。配送と物流の両コストの低減が寄与。
  • 配送網と在庫配置の改善等の地域化が進み、配送速度の向上につながる。

北米部門の改善が鍵

オンラインストアと広告事業の成長が目覚ましい

成長減速にもかかわらず、AWSの未来に期待

*カーソルを当てると、金額がわかります。単位:百万ドル

株価の動き

*各月の株価は月末の終値。9/14はその日の終値。チャートにカーソルを当てると株価がわかります。

アマゾンとは・・

今では、ビジネスにはなくてはならない存在となった、クラウドサービス。この分野のパイオニアとも言える、アマゾンのクラウドに取り組む姿勢から、アマゾンの強みを見ることができます。

株主の皆様へ(2022年)

・・2008年、AWSは誕生したばかりのごく小規模な事業でした。着眼点は良かったのですが、かなりの設備投資が必要でした。オンラインショップとして広く知られていたAmazonが、なぜクラウド

コンピューティングにそれほど投資するのか、社内外からの疑問の声があがりました。ですが当社には、お客様やAmazonの未来に多くの価値をもたらす特別なものを創出しようとしているのだという信念がありました。

AWSへの投資を継続する長期的な判断をおこなってから15年が経過し、現在AWSは年間収益ランレートが850億ドルに達し、強靭な収益性を確保し、スタートアップ企業から多国籍企業、公共部門の

組織まであらゆるお客様のテクノロジー基盤管理を変革しています。2008~2009年にAWSへの投資を緩めていれば、Amazonは異なる企業になっていたでしょう。

変化は常にすぐ近くにあるものです。変化を積極的に取り入れることもあれば、突然向こうからやってきた場合は、受容することが重要です。そのことを長期にわたり行っている企業はたいてい成功し

ています。私が当社の将来を楽観視しているのは目の前の変化に対する当社の対応が優れているからです。

アンディ・ジャシーCEOによる2022 Letter to Shareholders から一部抜粋、DeepLで和訳

地球上で最も顧客を大切にする会社

アマゾンの発明への情熱

アマゾンの発明への情熱

アマゾンが新たに開拓したサービスや製品の中には、カスタマレビュー、1-Clickショッピング、AWS、Kindleエコーなど、これまでに存在していなかったものが数多くあります。ネットを通うじての書籍購入から始まったビジネスは、今や小売をベースとした、巨大ハイテク企業に成長を遂げています。

アマゾンは、創業以来、「利益率を最大化するのが目的でなく、顧客に最大の価値を提供することでより大きな純利益(ボトムライン)を長期的に実現する」ことを目指しています。これが、単なる目標ではなく、

創業者のベゾス氏から脈々と受け継がれる、首尾一貫としたアマゾンの企業ビジョンと経営戦略であることを示すために、1997年の「株主への手紙」が各年の「株主への手紙」のすぐ後ろに添付されています。

会社が大きく成長してくると創業者の思いとか設立時の理念とかよりも、ライバルに勝つことや株主のプレッシャーから利益をあげることが優先されがちですが『地球上で最も顧客を大切にする会社』を掲げるアマゾンには関係がないようです。

アマゾンの4つの原則

  • 競合他社重視ではなく顧客重視
  • 発明への情熱
  • 卓越した運営のコミットメント
  • 長期的思考

今では、

  • 商品の探しやすさ、
  • 無駄のない画像配置、決済までのスムーズな流れ
  • 購入から手元に届くまでの最速の配送
  • プライム会員、映画、音楽サブスクのリーズナブルな料金設定。
  • AWSを通じての企業の成長戦略を支える手厚いサービス

モノの購入の形を変えてしまったアマゾン。「地球上で最も顧客を大切にする会社」からは、日本人といえども離れることはできません。

アマゾンの歩み

アマゾンの歩み
  • 1995年1月 Amazon.comに改名(それまでは、Cadabra.com) 、アマゾンのウェブサイト完成 7月 正式サービススタート
  • 1997年5月 NASDAQに上場
  • 1999年9月1-Click特許が認められる
  • 2000年11月 日本語サイトAmazon.co.jp「本」のストアオープン
  • ’02年11月「Amazonマーケットプレイス」オープン
  • ’06年アマゾンウエブサービス(AWS)スタート
  • ’07年11月 電子書籍リーダー「Amazon Kindle」を発表
  • ’17年8月 ホールフーズ・マーケット(実店舗)を買収
  • ’20年2月 株式時価総額1兆ドル(およそ110兆円)
  • ’22年7月*ワン・メディカルを39億ドルで買収。

*ワン・メディカルは、テクノロジー統合された消費者中心のプライマリーケアプラットフォームとして、29の大都市圏に220のクリニックを運営し、8,500社以上の企業と関係を築いています。

アマゾンを深く知るためのキーワード

アマゾンを深く知るためのキーワード
  • FBA(Fulfillment By Amazon)
  • AWS(Amazon・Web・Service)

FBA(フルフィルメント・バイ・アマゾン)

FBAは、Amzonの配送ネットワークを使って販売業者のビジネスの成長をサポートするサービスです。Amazonフルフィルメントセンターに商品を納品すると、その注文の受注、梱包、カスタマーサービス、返品対応の全てをアマソンが代行してくれるというもの。効率的で信頼性の高いフルフィルメントを提供することで、顧客満足度の向上を目指しています。

AWS(アマゾン・ウェブ・サービス)

世界で最も包括的で幅広く採用されているクラウドコンピューティングサービス。元々は、「小売業の繁忙期以外ではサーバーリソースが余剰となるため、空いているサーバーリソースを他社に貸し出せば良い」という、ジェフ・ベゾスのアイディアから始まったとされてます。

AWSを通じ、インターネットを経由し、コンピューティング、データベース、ストレージ、アプリケーション等のさまざまな、ITリソースをオンデマンドで利用することが可能となります。200を超える、世界中のデータセンターからのフル機能のサービスが提供され、その信頼とパフォーマンスから、

急成長しているスタートアップ、大企業はもちろんのこと、主要な政府機関など何百万もの顧客が利用。これらの顧客は、AWSを使用してコストを削減し、俊敏性を高め、イノベーションを加速させています。

最大の強み

「我々の事業モデルによって、我々の在庫の回転は速く、キャッシュを生み出す営業サイクルを保持しています。在庫の回転が速いため、仕入先への支払期日が来る前に、顧客からの売上の回収を平均して済ませています。」

-Amazon.com, Inc. FORM 10-K, 2020より

顧客からの支払いをすぐに回収し、ベンダー(仕入れ先、販売業社)への支払いに長めの時間を設定することで、短期的な流動資産(現金、キャッシュ)を保持し、会社の成長のために投資にまわすことができます。

つまり、アマゾンは成長するにしたがって、営業利益だけではなく、運転資金からもキャッシュフローが生み出される、他に類を見ない強みを持っていることになります。

 ITと世界最大の物流網を駆使した、適切な在庫コントロールをもとに、豊富な品揃えを提供。個人顧客相手からのクレジットカードを中心した早期の資金回収。自社在庫に関しては交渉力を十分に発揮し、対サプライヤー

の支払いの長期化を実現。そして、常に手元にある豊富な運転資金を有効利用することで、長期的な成長のために、投資を行い続けることが可能となり、企業価値向上をもたらす原動力へとつながっています。

可能性を秘め、長期的に投資をしている分野

  • AWS
  • チップ’開発
  • 広告事業、ストア事業の国際展開、食料部門の地域的拡大
  • Buy with Prime
  • Healthcare薬局事業 
  • Kuiperブロードバンド・インターネット・サービス
  • 大規模言語モデル(LLM)と生成系AI
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