Q3では、原材料コストやトラック輸送料の上昇、さらには人手不足も加わる、世界的なサプライチェーンの混乱などがあり、アマゾン全体としては、利益をおさえられました。
2021年7-9月期(Q3)決算概要
2021/7-9月期(Q3) | 2020/7-9月期(Q3) | 前年同期比 | |
売上高 | 110,812 | 96,145 | +15% |
営業利益 | 4,852 | 6,194 | -22% |
当期利益 | 3,156 | 6,331 | -50% |
EPS | 6.12 | 12.37 | -51% |
- 売上高は、1,108億ドル(市場予想は1,118億ドル)
- 営業利益は49億ドル
- 当期利益は32億ドル
- EPSは6.12ドル(市場予想は8.97ドル)
売上高のうち・・・
全体の売上高1108億ドルのうち、AWSは、前年同期比39%増の161億ドルとあいかわらずの好調を継続していますが、自社オンライン販売は3%増の499億ドルと市場予想を下回り、4-6月期(Q2,+16%)からは減速となりました。
オンラインストア | 49,942 |
サードパーティセラー | 24,252 |
サブスクリプション | 8,148 |
AWS | 16,110 |
その他(含む実店舗) | 12,360 |
Total net sales | 110,812 |
トップのコメントは・・・
“私たちは常に、短期的な利益の最適化と長期的な顧客のための最善策との選択を迫られた場合、後者を選択すると言ってきましたが、今回のパンデミックのすべての局面でそれがわかりました。「COVID-19の最初の数ヶ月間、Amazonのスタッフは、人々が必要なPPEや食料、その他の必要なアイテムを確保するために不可欠な役割を果たしました。また、企業や政府と緊密に協力し、パンデミックへの対応において事業継続性を維持するためにAWSを活用しました。
また、パンデミックの発生以来、フルフィルメントネットワークの規模を約2倍に拡大するなど、お客様のニーズを満たすために事業全体で積極的な投資を行っています。第4四半期には、消費者向けビジネスにおいて、労働力不足、賃金コストの増加、グローバルなサプライチェーンの問題、運賃・配送料の増加などに対処するため、数十億ドルの追加コストが発生すると予想しています。短期的にはコストがかかりますが、お客様とパートナーのためには正しい優先順位です。”
-アマゾンCEO、アンディ・ジャシー
–DeepLで翻訳しました。⇧2021.10.28 アマゾン2021.7-9月期決算より
※PPE(Personal Protective Equipment=個人用防護服)・・・ガウン、手袋、マスク、キャップ、エプロン、シューカバー、フェイスシールド、ゴーグルなどがあります。
※フルフィルメントとは、遂行、実行、実現などを意味しますが、今では通信販売事業やEC(電子商取引)事業において、受注後の商品仕分けや梱包、発送、代金請求までの一連の業務を総称する言葉として使われています。
復習、AWSとは・・・
AWS(Amazon Web Service=アマゾン・ウェブ・サービス)は、世界で最も包括的で広く採用されているクラウドプラットフォームです。世界中のデータセンターから200以上のフル機能のサービスを提供。急成長しているスタートアップ、大企業、主要な政府機関など何百万もの顧客がAWSを使用してコストを削減し、俊敏性を高め、イノベーションを加速させています。
年末商戦
1年で最も稼ぐ時期である(ブラックフライデー/サイバーマンデー、クリスマス年末商戦を含む)10-12月期(Q4)についての、会社計画(ガイダンス)は、売上高を1,300億から1,400億ドル前年同期比4-12%の成長を、営業利益は0~30億ドル(同時期の2020年Q4は69億ドルでした)の見込
み。7-9月期はコスト面でのインフレ(賃金上昇やインセンティブ付与等)がのしかかっていましたが、Q4にはさらに負担は増える(40億ドルに)としています。
株価、株式時価総額、通期決算
- 株価、3,518.99ドル(11/5終値)
- 年初来株価上昇率+8.05%(同期間のS&P500は、+25.1%)
- 時価総額は、およそ1兆7,486億ドル、約192兆円(11/5現在)
- 前年2020年12月期通期の売上高は、3,861億ドル、営業利益は229億ドル
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