トランプ大統領vs大手メディア
米国中間選挙の結果が、現地時間の明日11月6日に、判明します。(日本時間では、7日朝9:00前後から、情報が入りはじめ12時〜13時あたりに大勢がわかり、15時前後にはほぼ、結果が出揃うイメージでしょうか)
現状では、大統領・上下両院が共和党という、鉄壁?の政治体制にありますが、中間選挙では、連邦議会上院100議席のうち、およそ3分の1の35議席の改選と、議会下院の435議席のすべての改選が行われます。与党(今回の場合は、共和党)に厳しい米国中間選挙と言われますが、2018年の今回は、ニューヨーク・タイムズ、ワシントンポストをはじめとする、クォリティ・ペーパーや、大手メディアが反トランプを掲げ、トランプ批判キャンペーン?を強める中で行われるところに、大きな特徴があります。
大手メディア中心の予想(希望?)では、上院共和党、下院民主党優勢が伝わってきますが、有力な政治サイトでは、どうやら下院のほうでも、共和党がラストスパートで相当に追い上げ、接戦になってきているとの見方です。4月から8月にかけては、民主党が下院で、30議席ほどのリードでしたが、直近では、8議席ぐらいの差と接戦区が37議席になっているとの予想です。
中間層向けの10%減税で、勝利を!?
ここまで、接近したのは、やはりトランプ大統領が「中間層向けに10%の減税」を打ち出し、さらには共和党の下院歳入委員会のメンバーがトランプ政権と共同声明を出し、来年に迅速(減税にむけての)な行動を取る方針を表明したためです。選挙直前の異例の選挙対策(露骨な、選挙に勝つための集票政策と言われています。)ですが、そこはわが道を行く、大統領。ビジネスマンのとしてのカンどころにぬかりはありません。
反トランプ派がのぞむ、ベストシナリオは、上下両院民主党で、そこそこ満足するのが、上院共和党、下院民主党のいわゆる「ねじれ議会」になることです。減税などの法案が通らなくなるなり、トランプ政権離れがすすみ、さらには、大統領弾劾手続きや数々のスキャンダルが追求されるような状況を期待しているのかもしれません。トランプ政権の2期めなんてとんでもないと・・・
マーケットはどちらをのぞむ?
メディアがそこそこ満足する、上院共和党、下院民主党のシナリオを米国株式市場は織り込んでいるようですが、完全勝利(選挙前と同じ)にならなかったとしても、減税がなんとか行われるようであれば、
トランプ政権が誕生し、税制改革など減税(富裕層や企業に有利)によって、上昇相場がはじまった2016年末から2017年のスタートダッシュ(トランプ・ラリー)の再来?になるかもしれないと、期待する市場関係者も少なからずいます。
10月の急落したあとだけに、共和党勝利と減税への期待は、短期的な、マーケット急伸のきっかけになるかもしれませんが、それは、長期的には、減税=財政悪化→金利上昇への可能性を高めることにもなり、不安定な外部要因(米中貿易摩擦など)もあり、マーケットのブレ(上下の変動幅)を大きくさせることにつながります。はたして、選挙の結果はいかに・・・・?
先週のマーケットの振り返り↓
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