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5月4週、海外投資家、ヘッジファンドの動きに変化が!?・・・

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海外投資家に振り回される、東京株式市場

株式の需給関係をチェックすることは、大きなマーケットの流れを把握する上で重要な作業になります。誰が買って、誰が売っているのか。日本の株式市場は、現物で6割以上が、株価指数先物では、実に8割〜9割ほどが、海外投資家の売買で占められています。この売買状況は、毎週木曜日に、JPX(日本取引所グループ)から発表されます。(前の週の分が発表されます。例えば、今週の7日木曜日には、5月最終週5/28〜6/1分が)

投資部門別売買状況では、個人投資家や金融機関、事業法人、投資信託、そして海外投資家に分類された、それぞれの数字が確認できます。売りと買いの金額が記入されており、さらに買いが多い場合は買い越し、売りが多い場合は売り越しとして公表されます。売り越しが続く場合は、「その投資家がマーケットを弱いと見ている。」逆の買い越しの金額が多いが場合などは「マーケットに対し、積極的である。」と判断する材料になります。

海外投資家は、3つのタイプに分けられます。1つ目は年金。その資金の性格から長期投資で、いわゆるバイ・アンド・ホールド、一度買うとすぐに売ることはなくじっくり保有して利益を確保するタイプ。

次に、投資信託。投資信託(単に”ファンド”と呼ばれることも多いです)は、常に運用成果を問われ年金ほど期間的余裕がないためタイミングによっては、激しく動くことがあります。
そして、ヘッジファンド。どこか、ダーティーなイメージ?がつきまとう、謎につつまれたその存在を、一度は聞いたことがあると思います。日本のメディアでは良く彼らのことを「投機筋」などと呼んでいます。短期的に、儲かる思えば、買いからでも売りからでもする、利益を求め売り買いを機動的に繰り返す集団のイメージでしょうか?

さらに、ここ数年の動きでは、世界的な傾向ですが、HFT(高頻度取引)といっ最先端のコンピュータをつぎ込んだロボットにまかせ、瞬き(まばたき)するよりもはやく、売買を終了してしまう、超高速、高頻度取引をする輩(やから)が幅を効かせています。これもヘッジファンドの仲間みたいなものです。

この3タイプの海外投資家のうち、日本の株式市場にとって、一番ありがたい?のが、年金です。なぜかというと、長期投資のスタンスで、日本株の成長、値上がりを待ってくれるからです。投資信託も、年金ほどではないにせよ、日本企業の長期的な成長を評価してくれる、懐の深い投資家といえます。

海外投資家=ヘッジファンド

売買状況は、現物株と指数先物にわかれています。海外投資家のうち、どのタイプなのかは、指数先物に現れます。つまり、頻繁に先物の売買するのは、ヘッジファンドの得意とするところなので、指数先物の売買をみることで、彼らのマーケットへの参加具合がある程度つかめます。そして彼らのスタンスや方向性を探る、手がかりになります。

海外投資家の動きを振り返ると、①1月〜3月までと、②4月〜5月3週までの売買には、ちがいがありますが、現物と先物合計のうち、①の期間で、70%以上、②の期間では、90%以上が先物による売買ですので、ヘッジファンドが激しく動いていたとみて良いでしょう。全体の金額ベースでは、ヘッジファンドは、①で、9兆円近く日本株を売り越し、②で今度は2兆5000億円ほど買い越しをするという、手のひら返し?。

日経平均株価で検証

今年に入ってからの3月までの、日経平均株価は、高値1月23日の24,129円、 安値は、3月26日の20,347円でした。金融機関をはじめ、日本企業の多くが保有している株式を売却することで、3月の決算対策をする、つまり、3月にかけて日本株が下落しやすいという、日本特有の季節的要因(アノマリー)を良く知っている、ヘッジファンドがその流れににあわせるように、1月の高値から売りをしかけて儲けようとした(下げるほうに賭けて利益を狙う)と、とらえることができます。目論見どおり、3月の安値となったあとは、

4月の、ニューマネーも入ってくる、新年度相場への期待にあわせて、単純な買い戻しに、先物による買いで上昇相場にのってきたと解釈することもできます。その証明として、4月に入っても、現物株の買いが増えてきていません。5月3週までの、21,000円から、23,000円をつける過程では、やはり先物(ヘッジファンドがリード)主導です。

 

海外投資家の動きに変化が?

※一部、数字の訂正をしました。申し訳ありません。(6/4 21:25)

先週の木曜日に発表された、一番新しい売買状況、5月4週(5/21-25)では、海外投資家は、現物を、▼3,404億円、先物を+2,120億円、合計1,284億円の▼売り越し。4月の第1週から5月第3週まで7週間続いていた、海外投資家の買い越しが終了したことを匂わす?内容です。これまでのヘッジファンドの動きと異なるもので、日本株を売っている可能性を示唆しています。(5月4週は、21日に、日経平均が、23,000円台をつけたあとは、3日連続安をしています。)

+は買い越し、▼は売り越しをあらわします。

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昨年12月中旬から5月末までの日経平均株価↓
24,129円(1/23)高値から20,347円の安値。
5月に戻すも、23,000円が壁に。

-引用元 日経平均株価【998407】:株式/株価 – Yahoo!ファイナンス

ヘッジファンドが、ひと仕事を終えたあとに、6月以降もやはり売りから仕掛けるのか。また、ヘッジファンド以外の海外投資家が、冷ややかにみていた、日本株にどういうスタンスでのぞむのかを、今後も注意深くみていきたいと思います。

投資部門別売買状況、JPXのサイトはこちら。→現物   指数先物

 

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