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【米国株、週間見通し】2025年12月22-26日:AI相場を支える金利と、GDP・心理指標の読み方

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今週の焦点は「AI(半導体)の強さが続くか」を、長期金利の安定で確認できるかどうかです。GDPや消費者心理などのマクロ指標は“強弱”よりも、市場の解釈が一本化するかが重要。

薄商いになりやすいクリスマス週は、短期的なブレにも注意が必要です。

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目次
今週のポイント
  • AI(半導体)の強さが続く条件は、金利が暴れないこと
  • GDP・消費者心理は、強弱よりも市場の解釈が揃うかが重要
  • 強い指標は株にプラスでも、金利上昇を伴うとハイテクの逆風になり得る
  • 弱い指標は「景気不安」と「利下げ期待」がぶつかり、指数は小動きでも中身が荒れることがある
  • 12/24(水)は指標発表+早じまいで、発表直後の値動きが増幅されやすい

見通し

先週後半の米国市場は、インフレ指標(CPI)の落ち着きが材料となり、長期金利が沈静化。その流れを受けて、AI関連・半導体株に買い戻しが入りやすい地合いになりました。株高の背景には「金利が暴れないなら、成長株のバリュエーション(株価の割高感)が許容されやすい」という構図があります。

今週も基本線は同じかと思われます。10年国債利回りが落ち着いている間は、AI・半導体の戻りが続きやすい一方、GDPなどが“強すぎる”形で出て金利が跳ねると、ハイテクが息切れしやすくなります。

つまり、株の方向性は「景気」そのものよりも、「景気→金利→ハイテクの評価」という流れで決まりやすい週です。

加えて、クリスマス週は市場参加者が減り、値動きが一方向に続きにくい傾向があります。

最初に広まった解釈がそのまま相場のムードを作りやすい反面、材料が出た直後だけ大きく動いて、その後は落ち着く—という“瞬間風速”の動きも起こりがちなのは、この期間の特徴と言えます。

年末相場は「材料が少ない=動かない」ではなく、**薄商いの中で“急に振れやすい”**のが特徴です。今週は、景気指標と年末の市場環境がどう噛み合うかを押さえておきたいところです。

クリスマス週(12/22-26)の焦点は、AI相場の“納得感”がマクロ(景気)側から補強されるかです。先週は「AIの採算」に疑いが出た瞬間に崩れ、CPIや企業決算など“納得材料”が出た瞬間に戻る、という展開でした。

今週はその納得材料が、景気指標の結果で裏付けられるかがポイントになります。

12/23(火)GDP(7-9月期)+ 消費者信頼感指数

GDP(7-9月期・改定値)

この日は、米国のGDPなど重要統計を公表する**BEA(米商務省 経済分析局)**が、7-9月期GDPを発表予定です。
政府閉鎖の影響で、統計の公表スケジュールが通常と異なっている点には注意したいところです。

消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード)

見どころは「景気が強い/弱い」だけではなく、市場が求めているのは、解釈が一本化できる材料です。数字の強弱以上に、投資家の安心材料(=納得感)として機能するかが焦点になりそうです。

12/24(水)新規失業保険申請件数 + クリスマス・イブ半日取引

新規失業保険申請件数

労働市場の温度感を測る定番指標です。年末でブレが出やすい時期でもあるため、数字そのものだけでなく“市場の受け止め方を重視したいところです。

クリスマス・イブ(米株は半日)

米国株は米東部時間13:00で早じまい(日本時間だと翌3:00終了)。
取引時間が短く参加者も減りやすいため、値動きが落ち着く日もあれば、逆に薄商いで急に振れることもあります。

12/25(木)休場

クリスマスのため、米国マーケットは休場です。

12/26(金)について(補足)

通常取引になりやすい一方で、参加者が少なく、**「静かだけど急に振れる」**日にもなりがちです。指標やニュースが少ない分、ちょっとした材料でも動きが出る点は意識しておきたいところです。

先週の米国株は、週前半に「AI投資は回収できるのか」という警戒でハイテクが失速した一方、11月CPIが予想を下回るとインフレ沈静化期待が強まり反発。マイクロンの好決算も追い風となり、週後半は半導体・AI関連が相場を押し上げました。

先週のポイント
  • 重要指標前は「高値警戒+持ち高調整」で上値が重くなりやすかった
  • 17日はAI投資の回収懸念が強まり、ハイテク主導で下落
  • 18日のCPIでインフレ鈍化期待が強まり、長期金利が低下して株高へ
  • マイクロン決算が、半導体・AI関連のセンチメントを押し上げる起点になった
  • 個別株は“結果より見通し”で動く局面が目立ち、ナイキ急落が象徴的

週のスタートは、雇用統計(16日)とCPI(18日)という重要指標を控え、持ち高調整と利益確定が優勢でした。NYダウが直前に高値を更新していたこともあり、過熱感を意識した「いったん降りる」動きが出やすい地合い。資金はハイテク一辺倒から、ディフェンシブや景気敏感株へ分散する流れも見られました。

しかし17日は、AI関連の設備投資に対する不透明感が再燃。オラクルの急落をきっかけに、半導体・AI関連へ売りが波及し、主要指数はそろって下落しました。「巨額投資が利益に結びつくのか」というテーマが、市場心理の重石になった形です。

転機は18日のCPI。市場予想を下回る内容を受け、インフレが落ち着きつつあるとの見方が優勢となり、長期金利が低下。さらにマイクロンの好決算が「AI需要は底堅い」という安心感を広げ、19日にかけてハイテク中心に買い直しが進みました。

15日(月)

雇用統計(16日)とCPI(18日)を前にポジション調整。AI関連は不透明感が意識されやすく、主力株は利益確定が出やすい地合い。

TSLA:475.31ドル(+3.56%)…マスクCEOが、テキサス州オースティンで「安全監視員なし」の自動運転タクシー試験走行を始めたと明かしたことが材料に。

ORCL:184.92ドル(-2.66%)(AI関連への警戒が継続)他のAI関連の株価にも影響?

16日(火)

11月雇用統計は就業者数が予想を上回る一方、失業率が上振れし、景気の見え方が難しい内容。政府機関の一部閉鎖の影響で統計の“読みづらさ”も意識され、様子見ムード。小売売上高も強弱混在。

TSLA:489.88ドル(+3.56%)…過去最高値圏(高値491.50ドル)を示現。
AIストーリーが企業価値を支えるという見方も。

PFE:25.53ドル(-3.41%)…見通しが嫌気され、ヘルスケアに波及。

指数・金利:ダウ -0.62%/S&P500 -0.24%/ナスダック +0.23%、米10年金利 4.15%

17日(水)

「AI投資が本当に利益に繋がるか」という素朴な疑問。AIインフラ投資の回収懸念が強まり、
ハイテク全体に売りが波及。

ORCL:178.46ドル(-5.40%)…データセンター計画で資金拠出が見送られる報道が重し。
NVDA:170.94ドル(-3.81%)…半導体・AI関連の売りを象徴。
TSLA:467.26ドル(-4.62%)・・短期売買の利益確定?
PLTR:177.29ドル(-5.57%)米10年金利 4.15%

なお、FRB高官発言として「追加利下げ余地」に言及する声もあり、株式の“下支え材料”として意識されました。

18(木)

11月CPIが市場予想を下回り、インフレ沈静化を好感。来年の利下げ期待が強まり、長期金利が低下。直近売られていたAI関連に見直し買い。

  • NVDA:174.14ドル(+1.87%)
  • TSLA:483.37ドル(+3.45%)
  • MU:248.55ドル(+10.12%)…決算が予想を上回り、強気見通しも評価。AI需要の強さを再確認する形に。
  • PLTR:185.69ドル(+4.74%)

19(金)

マイクロンの好決算を起点に「AI需要はまだ底堅い」との見方が広がり、週前半の下落の反動(リバウンド)が色濃い1日。

6. セクター別まとめ(ハイテク/消費/金利敏感株など)

  • ハイテク・AI関連:週前半は“投資回収”への疑念で売り優勢→CPIの安心感とマイクロン決算で空気が好転し、週後半は買い戻し主導に。
  • 半導体:エヌビディアの急落・急反発に象徴されるように、指数を動かす中心セクター。材料次第で一方向に傾きやすく、短期はボラティリティ(値動きの大きさ)に注意。
  • 消費関連:テスラはテーマ性で強い一方、ナイキは見通しで急落。消費は「勝ち組と負け組」の差が広がりやすい環境です。
  • ディフェンシブ/景気敏感:週初は資金の受け皿になったものの、CPI後は再びハイテクへ資金が戻る動き。
  • ヘルスケア:ファイザーを起点に弱含み。市場全体がリスクオンに戻る場面では相対的に後回しになりやすい印象でした。

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