先週の米国株式市場は、インフレ鈍化と、景気の底堅さを確認する1週間でした。
ポイント
- 今回の急落前の水準に主要3指数はほぼ回復
- 次回のFOMCは、9/17-18
- マーケットの主役、エヌビディアの5-7月決算発表は、8/28
目次
主要株価3指数は、急落前の水準回復
16日週末のマーケット
2週間で回復?
今回の急落は、8月1日、2日、5日の3営業日での出来事でした。その急落前の7/31と先週末8/16の終値です。
- NYダウ:40,842.79→40,659.76<▼0.45%>
- S&P500:5,522.30→5,554.25<+0.58%>
- ナスダック:17,599.40→17,631.72<+0.18%>
景気後退を打ち消す、好業績、インフレ鈍化、底堅い経済
先週の経済指標は、いずれもインフレの鈍化、米国経済の底堅さを物語るものでした。
- 7月の米生産者物価指数(PPI)
市場予想を下回り、インフレ鈍化と米連邦準備理事会(FRB)の利下げ期待が高まる。PPIは前月比0.1%上昇(予想0.2%)コア指数(エネルギー・食品を除く)は、0.0%(予想0.2%)。 - 7月米消費者物価指数(CPI)
<前年比+2.9%,予想3.0%,6月3.0%>
コア(食品・エネルギーを除く)<前年比+3.2%,予想3.2%,6月3.3%>
コア<前月比+0.2%,予想+0.2%,6月+0.1%>物価上昇圧力の緩和が確認、さらにFRBの利下げ期待が高まる。 - 7月の小売売上高
前月比+1.0%(予想+0.4%)予想を上回り、個人消費の堅調さを確認。 - ミシガン大学8月消費者信頼感指数(速報)
67.8(市場予想66.9,7月66.4)、景気悪化懸念を和らげ、マーケットをサポート。
今後のスケジュール
- 8/28:エヌビディア5-7月決算
- 9/17-18:FOMC
- 10月末~11月初旬:7-9月の四半期決算(主に第3四半期)
- 11月5日:米国大統領選挙投票日
マーケットの主役と言っていい、エヌビディアの5-7月の四半期決算が8/28(現地)。市場予想を上回るかがポイントになります。また、政策金利の引き下げ確率が高まる中で、FOMC(米公開市場委員会)が、9/17-18に開催。9月に利下げを行い、年内後何回、行われるかを憶測?することになります。
また、10月末の四半期決算さらには、次の大統領が決まる11月までは、政治の思惑もからみ、急落前の水準を回復したとはいえ、神経質な展開が続くものと考えます。もちろん、この間のインフレ指標、GDP、雇用統計等の結果を見ながらということになりますが・・・
月曜日
エヌビディア<NVDA+4.08%,109.02ドル>
テスラ<TSLA▼1.25%,197.49ドル>
・NYダウ▼0.36%
・S&P500-%
・ナスダック+0.21%
・長期金利(10年国債利回り)3.90%
*株価、指数等は終値。(+↑)(▼↓)は前日比です。
●中東の地政学リスク
イランがイスラエルを攻撃するのではとの観測。投資家心理を複雑に。原油先物市場(WTI)の上昇も世界経済の足かせになるのではとの・・見方?
●週内に米重要経済指標の発表予定
13日PPI(生産者物価指数)
14日CPI(消費者物価指数)
15日小売売上高
8月に入り、雇用統計などから「米景気が市場の想定以上に減速しているのでは?」との懸念が強まり、マーケットが調整。経済指標にはナーバスに。
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