ざっくり見ると・・・
サプライズはないものの・・・
- 売上高は697億ドル、市場予想700億ドルをわずかに下回る
- 広告収入(検索、YouTube、ネットワーク)は、563億ドルで市場予想560億ドルを上回る
- 2021年の反動で緩やかな伸びとなったYouTube広告は、73億ドルの前年同月比5%増
- クラウド全体で四半期収益ではじめて60億ドルの大台を突破
2022/4-6月(Q2) | 2021/4-6月期(Q2) | 前年同期比 | |
売上高 | 69,685 | 61,880 | +12.6% |
営業利益 | 19,453 | 19,361 | +0.5% |
当期利益 | 16,002 | 18,525 | ▼13.6% |
EPS | 1.21 | 1.36 | ▼11% |
アルファベットを親会社とするグーグル株は、GOOGLとGOOGという2つのティッカーシンボルで上場しています。違いは『議決権』。議決権がある方が、GOOGLでクラスA、ないほうがGOOGのクラスCになります。両者の株価はほぼ同じ株価になるように動きます。
*円グラフにカーソルをあてると、それぞれの部門の金額がわかります。(単位百万ドル)
収益の9割を占める、グーグルサービスの内訳は・・
グーグルサービスの全体像
Google Services(グーグルサービス)には、広告、Android、Chrome、ハードウェア、Google Maps、Google Play、検索、YouTube などの製品およびサービスが含まれます。主に広告、アプリやアプリ内課金、デジタルコンテンツ製品、ハードウェアの販売、YouTube Premium や YouTube TV などの定額制製品に関する料金から収益を生み出しています。
YouTube Shortsが好調
どこまで伸びる?
- YouTube shortsは毎月15億人以上のサインユーザーが視聴。1日の視聴回数は300億回を超える
- YouTubeTVの登録者数がトライアルを含め500万人を突破
- 簡単にオンラインストアが開設できるShopifyと提携
順調なクラウド事業
Google Cloud PlatformとWorkspaceに勢い
- クラウド全体で四半期収益ではじめて60億ドルの大台を突破
- 顧客には北米のTarget、欧州のH&M、中南米のBanco BV、アジアのBio Farmaなどグローバルブランドの名前
Google Cloudには、Googleのインフラストラクチャーやプラットフォームサービス、コラボレーションツール、その他企業向けのサービスが含まれています。Google Cloud Platformサービス、Google Workspaceコラボーションツール、その他企業向けサービスの利用料から収益を得ています。
※参考-前期(1-3月期,Q1)
2022/1-3月(Q1) | 2021/1-3(Q1) | 前年同期比 | |
売上高 | 68,011 | 55,314 | +23% |
営業利益 | 20,094 | 16,437 | +22.2% |
当期利益 | 16,436 | 17,930 | ▼8.3% |
EPS | 24.62 | 26.29 | ▼6.4% |
※EPSは、分割前の株価から
トップのコメントより・・
AIへの投資はこれからが・・
“第2四半期は、検索とクラウドが当社の業績を牽引しました。当社が長年にわたって行ってきたAIとコンピューティングへの投資は、当社のサービスを消費者にとって特に価値のあるものにし、あらゆる規模の企業にとって非常に効果的なものにするのに役立っています。焦点を絞りながら、長期的に深いコンピューターサイエンスに責任ある投資を続けていきます。”
『・・・数年前私たちは、AIに大きな賭けをしました。AIが私たちのビジネスと世界に変革をもたらすと信じていたからです。・・・AIはまったく新しい検索方法の創造に役立っています。』
-AlphabetとGoogleのCEOであるスンダー・ピチャイ
“長期的な成長を支えるための当社の一貫した投資は、第2四半期の堅調な業績に反映されており、当四半期の売上高は697億ドルで、前年同期比13%増、恒常為替レートベースでは16%増となりました。私たちは、成長機会を支えるために責任ある資本配分に注力しています。”
-AlphabetとGoogleのCFOであるRuth Porat
※AlphabetのIR(Investor Relations)より抜粋、DeepLで和訳。
分割で投資しやすく
株価は神経質な展開
*チャートにカーソウルをあわせると株価がわかります。いずれも、終値。
株式分割は、1対20
6月に発表された1対20の株式分割が、7月18日に行われています。(上記の株価チャートはそれを反映しています。)分割前の株価が2,000ドル台でしたので、1株でも2,000ドル×1株×135円=270,000円以上が必要でしたが、分割により、107ドル×1株×140円=15,000円ほどで、Alphabet、グーグルの株主になることができます。
アルファベットのプロフィール
時価総額は、アップル、マイクロソフトにつぎ、*世界3位
- 1年を通しての、売上高は、2,576億ドル(2021/12月通期)
- 株式時価総額は、1.4兆ドル(8月末)日本円でおよそ、196兆円
- Googleの自動運転開発部門が分社化して2016年に誕生した、『Waymo』を持つ
*サウジアラビアの国営企業、サウジアラムコを除く
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