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FOMCは、現状維持の確認。ゼロ金利と量的緩和をそのままに・・・

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アメリカの連邦準備理事会(FRB)は、7月27日、28日の連邦公開市場委員会(FOMC)で、金融政策の現状維持を決めました。パウエルFRB議長は、経済回復に自信をみせています。

7月27日FOMC開催ここ
7月28日パウエルFRB議長会見→ここです
7月29日4-6月期実質GDP(速報値)
7月後半版重要スケジュール
目次

 政策金利の誘導目標を維持

FF金利は、0.00~0.25%

FRBは政策金利であるFF(フェデラル・ファンド)金利の誘導目標を0.00%~0.25%とする金融政策の現状維持を決定しています。現状維持は、昨年の4月のFOMC以降継続されています。また、米国債を月800億ドル、住宅ローン担保証券(MBS)を月400億ドル購入している量的緩和策についても現状維持を決定しています。決定は前回同様、全会一致でした。

声明文より

「FRBが掲げる『雇用の最大化』と『物価の安定』に向けてさらなる大きな前進を遂げるまで量的緩和を続ける。」 ”経済はこの目標に向けて前進しており、今後の会合で進捗評価を続ける」”

-FOMCの声明文より

パウエル議長の記者会見

  • 感染の大きな波は、2度目だが、経済への影響は思ったよりもはるかに小さい
  • テーパリング(量的緩和の縮小)の開始については、今後の複数の会合で協議
  • 利上げを検討するのは時期尚早
  • 資産購入変更の時期は今後のデータ次第
  • インフレ圧力は予想以上だが、供給制約が戻れば元に戻るだろう

パウエル議長は、量的緩和縮小時期に関し、議論を始めていいることを認めつつも具体的な縮小時期の明言は避けています。またインフレについては、一時的なものとする一方で、政策調整する準備はあると、持続する物価上昇にへの警戒感も忘れていないようでした。

コロナ対策は、昨年の3月から

新型コロナウィルスの脅威!

FF金利の誘導目標は、コロナ前には、1.5%~1.75%でした。最終的には、1.5%引き下げ2008年リーマンショック以来となるゼロ金利政策に回帰することになりました。量的緩和と合わせ感染拡大による景気減速に対し、出来ることはなんでもするとい力強い姿勢を見せ、米国政府も膨大な財政政策によってこれをバックアップする形を取りまました。これに呼応するように欧州そして、世界各国で緩和策が強化されていきます。 

FRBは、「米国経済全体がこの困難な時期を乗り越え、新型コロナウィルスによる(経済的)混乱の収束後、正常な状態へより力強く戻ることを促す」ために、昨年、2020年3月15日、臨時のFOMCを開催し、政策金利のFF金利の誘導目標を1.00%~1.25%から1ポイント引き下げ0.00~0.25% に引き下げることを決定しました。

開催日政策金利(目標誘導範囲)
臨時会合 2020年 3月3日▼0.5% 1.00~1.25%
臨時        3月15日▼1.00% 0.00~0.25%
4月以降~12回臨時含む会合あり変更なし   0.00~0.25%を維持
       ↓      ⇩
2021年7月まで変更なし  0.00~0.25% 
昨年の3月以降のFOMCの日程

FF金利とは

フェデラル・ファンド(Federal Funds)は、アメリカの銀行が連邦準備銀行に預けている無利息の準備預金のこと。米国の銀行は預金残高の一定割合を連邦準備銀行に預けることを義務付けられていますが、銀行間では、日々この過不足を互いに調整しあっています。この時に成立する金利を、FF金利(レート)と言います。日本の無担保コール翌日物に相当する、米国の代表的な金利です。金融政策の方針を決定するFOMCで、このFF金利の誘導目標が示されることから、米国における短期金利の指標、政策金利として位置付けられています。

マーケットの反応

FOMC後の米国株式市場ですが、FRBが早期にテーパリング(資産購入の縮小)の行動を取るという観測が後退し、株式市場に資金流入が続くと考える買いが優勢となっている状況です。主要3指数うち、NYダウとS&P500は、29日に過去最高値を更新。26日に過去最高値を更新した、ナスダックもしっかりとした動きでした。参考までに、下記が3指数の最高値です。

  • NYダウ→ 35,171.52ドル(7/29)
  • S&P500→ 4,429.97(7/29)
  • ナスダック→ 14,863.65(7/26)
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